<第211号> エラーチェック
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第211号>
エラーチェック
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
チームが結成されます。
チームメンバーには、仕事の能力にバラつきがあります。
仕事の内容も違います。だからチームです。
チームとして最大限の力を発揮するまでには時間が必要です。
それぞれ能力を高める必要もありますし、
お互いを理解し合う必要もあります。
こうやって、同じ方向を目指して成長するチームは、
いわば最高のチームです。
でも、そのチームが永遠に存続するわけではありません。
むしろ、そういった最強のチームは、意図的壊さなければなりません。
最強のチームができたら、そのチームには、
新たなミッション、つまり新しい人を育てるというミッションが生まれます。
あえて最強のチームの一部を取り替えます。
そうすると、その最強のチームは、またやり直しです。
ただ、チームに残ったメンバーと、チームを離脱したメンバーは、
それぞれで、新しい最強のチームを作る力を持っています。
だから最強のチームを作って、それを壊してということを繰り返すことで、
最強のチームがいくつも誕生します。
でも、物事はそんな簡単ではありません。
チームを外れた側、チーム残った側も人間です。
せっかくの最強のチーム。
このチームを作るためにどれだけの苦労をしてきたことか?
このチームのまま居続ければ、最強のままです。
なぜ、あえて、またやり直さなければならないのか?
そう考えるのが自然です。
流れない水は腐る。
でも腐る前に、腐ることを知る人は居ません。
最強のチームが同じメンバーのまま永遠に最強のチームであり続けることはなく、
チームが最強であり続けるためには、新陳代謝が必要です。
最強のチームをあえて壊し続けて、再構築し続けることができる組織。
これが、最強の組織と言えます。
果たして、日本の行政組織はそういった最強の組織になっているでしょうか?
さて、本号の内容です。
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<第211号> エラーチェック
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ソフトウェア開発ではデバックというプロセスが必ずあります。
そもそもエラーが存在しているという前提のプロセスです。
あらゆる製造業で、これは当たり前に存在しています。
開発・生産技術・製造・品質管理。
製造業がここまで信頼されているのはこの分業があるからこそ。
人が行うことには必ずミスが存在する。
だからそのミスが起こらないように、
ミスが起こる前提でワークフローを組み立てる。
こうやって、私たちは社会の信頼を獲得してきました。
一方で人が行うことにはミスが存在する、
ということほど、
実際にエラーが起こった時に便利な大義名分はありません。
事故をヒューマンエラーの一言で片付け、
再発防止策は、
「ヒューマンエラーが起きないように気をつけます。」
というエラーレポート。
何やら原因と対策のような文脈にはなっていますが、
こういったエラーレポートをしている限り、
事故が増えることはあっても減ることはないでしょう。
なぜヒューマンエラーが起こったのか?
ヒューマンエラーが起こった仕組みを分析し、
まずはそのヒューマンエラーが起こらないようにする。
それと同時に、どれだけヒューマンエラーが起こらないような仕組みを構築しても、
ヒューマンエラーが絶対になくならないという前提で、
エラーのチェック体制を構築する。
これができない以上、絶対にエラーはなくなりません。
これは日本の製造業の常識。
でも、グローバル・マーケットでは、
今はアジャイルという考え方が一般的になっています。
完成品ではないものを市場に出す。
市場からのフィードバックに基づき、
製品の完成度を高める。
こうやって、日本企業は海外企業に先を越されてきました。
日本の品質管理は、時代の流れにあっていないのではないか?
と言われることもありました。
では結局アジャイルで世の中に出た製品がどれくらい社会で評価されているか?
多くの製品は、投資家からの資金を集め、
マーケティングで脚光を浴び、
そして期待だけを残して、資産価値を大きく超える市場価値で売却される。
売却された先で、しずかにその使命を終える。
その使命とは、金融的市場を賑わすという使命です。
今アジャイルで製造されて世の中に残っている製品はどれくらいあるでしょうか?
アジャイルは最強のチームを作る上で良い手法ですが、
社会に信頼される、エラーのない製品を作るためには、
果たしてよい手法でしょうか?
一つの製品を作るために、グローバルな分業が進んでいます。
だからこそ、エラーのない製品をどう作るか、
ということはますます難しくなっています。
社会の信頼を第一に考え、
徹底的にエラーチェックする。
日本企業が作り上げてきた
エラーチェック体制は、
アジャイルだろうがウォーターフォールだろうが、
どんな開発手法でも成り立ちます。
5S、カイゼン、ヒヤリハットなど、
日本流の品質管理は世界中で学ばれてきました。
そして、再び、日本の品質管理のフィロソフィーが
世界中で求められるようになるときが、
目の前に来ているように思います。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。
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