<第187号> レビュー

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第187号>
レビュー
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

10年くらい前は、まず社会人になると、仕事の中身の前に
挨拶の仕方や電話の出方や、社内の稟議などの仕組みを学びます。
常にマナーが最優先。
仕事の中身は、一連の基本的なマナーをまず身につけてからです。

一方、今はいきなり仕事の中身から学びます。
もちろんマナーも学びますが、まず身につけるべきはマナーではなく、
仕事の中身。
かつてマナーと呼ばれていたもので、無理とか無駄に分類されたものも少なくありません。
さらには、DXの名のもとに、日本企業の成長を阻害する要因とさえ、
言われているものあります。
名刺の渡し方、受け取り方については、
日本人よりも日本をマーケットとして捉えている外国人の方が
もしかしたら意識しているかも知れません。

海外の新たな文化が、日本の文化の無駄な部分を省いていくのはよいことだと思います。
でも、本当にそれらは無駄なことなのか?
無駄なことを入社1年目に最初に教えるでしょうか?

日本企業はこれまで本当の意味で海外から学んできたのではありません。
海外の一部、つまり欧米、特に米国から学んできました。
アジアからあまり学んでいないと思います。

アジアには、日本と似た宗教や文化が根付いています。
様々な共通点があります。
美しいと感じるところが、日本とアジアでは似ています。

インターネットの普及で、
世界をマーケットと工場に区別して見る考え方はもはや古いです。
国境や言語の別なく、
仲間を集め、グローバルの市場を開拓する。
そういったことを行う上で、アジア抜きで考えることは難しいです。

これからは、アジアの仲間を集めることが重要。
そして、アジアの仲間を集める上で、
日本が海外からリスペクトされてきた、日本流の仕事の仕方、
日本企業の信頼を基盤とした理念は強みにはなっても無駄にはなりません。

破壊するのは簡単ですが、失ったものを取り戻すことは難しいと思います。

さて、本号の内容です。

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<第187号> レビュー

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グローバルに商品を展開しようとした時に、
まず、その商品が、展開する国で受けいれられるかどうかという調査を行います。

市場の嗜好
市場の成長性
市場の規模
市場の規制

これがフィージビリティ・スタディ。

そして、いざ、GOという決断がなされた際に、
商品を現地向けの仕様にします。
これがローカライズ。

多くの企業が、ローカライズの後に、
マーケティング・ブランディング・セールスのステージに入ります。
商品に応じて、販売や流通のチャネルを構築したり、
販売人員を整備したり、
現地言語のマーケティング・コラテラルを用意します。

やり方は企業によって異なりますが、
概ね全体のステップは上記のような構成になっています。

上記に一つ抜けているのが「レビュー」です。
FS、ローカライズ、マーケティング、
一つひとつステップの内容も求められる専門性も異なっています。

もし、こういった異なるプロセスを一気通貫して見ているのが日本の担当者で、
現地の担当者ではない場合、
前のステップの内容が、後のステップに確実に反映されているかどうか、
日本の担当者だけで完結することは難しいです。
前工程の内容が、後工程に反映されていないと、
前工程の内容が無意味になり、
後工程の施策の成功の可能性も大きく減少します。

現地の視点で、各ステップの内容をレビューすることが必要です。
大手企業は、現地に販売拠点を持っているのでこれができますが、
中小企業にはこのレビューはハードルが高いです。

場合によっては
FSをA社に、
ローカライズをB社に、
マーケティングをC社に、
それぞれ委託してレビューをしていないというケースもあります。

この場合、少し発想を変えて、
レビューを再度にA社に依頼する、
またはレビューをD社に依頼する。
そういったことを行うだけで、
成功の可能性は高まります。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2023-04-02 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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