<第177号> カラー
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第177号>
カラー
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
Youtubeでは1990年台の映画をたくさん見ることができます。
自分が青春時代を過ごした時なので、懐かしいはずですが、
まず感じるのは、映像が古いな、ということ。
当然20年というのは長い歳月。
1980年にはカラーテレビが全盛期だったのが
2000年にはブラウン管が姿を消し始め、
2020年にはテレビそのものがインターネットに変わりつつあります。
媒体が変われば、コンテンツもその姿を変えるのは当たり前で、
媒体が変わったことに慣れている自分が、
昔の媒体を通じて配信されたコンテンツを見て違和感を感じるのは、
当然と言えば当然かも知れません。
では、どこに違和感を感じるのか?
それはやはりカラーだと思います。
モノクロテレビからカラーテレビに。
カラーテレビも画素性が改善され、
視野角も改善され、そして4Kに。
技術革新が進めば進むほど、人によって作られたものは、
自然の姿に近づいていきます。
飛行機は鳥の姿に近づき、車は動物の姿に近づきます。
同様に、デジタルで配信されるコンテンツも
現実の色に近づいていきます。
色には、好みがあります。
白が好きな人、ピンクが好きな人。
緑な気分、青な気分。
黒のトレンド、ブラウンのトレンド。
そのため、究極の色はありません。
鯱鉾を金色にしたら名物になる、というのはあるかも知れませんが、
ドイツで化学染料の合成に成功してから、
化学構造で光の波長を再現し続けて様々な色彩を開発したにも関わらず、
誰もが好きな色というものは存在していません。
色そのものが価値を持つというのは、
例えば皇帝のみが身につけることを許された紫など、
その色が恣意的に利用される時です。
今、恣意的に利用されているのはグリーンです。
グリーンにすることで、環境に優しいという印象を与えることができます。
グリーンにするだけで価値が高まるならば、
誰もかれもグリーンにするかも知れません。
それによって、世界全体の環境意識が高まればそれはそれで良いと思いますが、
人類の歴史を見る限りは、利用する側と利用される側では
利用する側の方が力が強く、悪い方向に向かう可能性も皆無ではありません。
色を意識することもあれば、無意識に色に影響を与えられていることもあります。
人は感情で動きます。
色の持つ力は無視できないと思います。
さて本号の内容です。
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<第177号> カラー
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多くの会社がブランドガイドラインを定めています。
コーポレートカラー、フォント、サイズ、配置のバランスなど。
ブランドガイドラインを定めることで、
様々な媒体でブランドの統一性を確保することができます。
カタログ、WEBといったマーケティング用の媒体だけでなく、
プレゼンテーション資料でも、使用するフォントやレイアウトを定めている企業が多いです。
ブランドの統一性は、対外的な意味合いだけなく、
社員のロイヤルティという点でも重要です。
このブランドを背負って仕事をしているという気持ちは
責任感も醸成します。
そうやって責任感を持って仕事をした結果が評価された時は、
自分のブランドに誇りを持つことにもつながります。
このようにブランドガイドラインはとても重要です。
ブランドガイドラインを定めるにあたっては、
プロの力を借りながら取り組む企業が多いと思います。
プロは各企業の事業や理念、社会的な使命などを踏まえ、
多くの人に評価され、そして長い間使い続けることのできる
ブランドガイドラインの策定方法のノウハウを持っています。
「ガイドライン」という名の通り、
ブランドの使用の仕方に、こんなにもたくさんのことがあるのか、
と大変勉強になります。
そして近年になって重要度が高まっているのが「アクセシビリティ」。
いかに素敵なデザインで素晴らしいブランドイメージを策定したとしても、
アクセシビリティを備えていなければグローバルでは評価されません。
特定の人が見えない色になっていないか?
このことは、特定の国で、特定の用語を使用してはいけないということと同様に、
重要な意味合いを持つようになっています。
ブランドのロゴのカラーまでは問題ありませんが、
そのカラーを例えばWEBサイトのデザインに全面的に適用して、
特定の人が、あるコンテンツを見ることができない、
ということになると、そのWEBサイトは評価されないばかりか、
検索エンジンにも引っ掛からなくなってしまいます。
色には意味があります。
その意味は、その色を受け止める人がいて初めて存在できます。
色が受け止められないと、発信した内容が意味をもてません。
気をつけて見ていると、海外の企業は
コーポレートカラーを統一しつつも、
アプリケーションではアクセシビリティを確保することができています。
こういったところを見ると、センスを感じるし、
さすが一流企業と思います。
情報を発信する媒体が増え、アプリケーションが増えている中、
どこまで細部にこだわることができているか?
そのこと自体が、企業のカラーを現しているとも言えます。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。
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