<第173号> 理念
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第173号>
理念
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
どんなことでも当事者意識がないと成長しません。
見るのは好きでもできるかどうかは別。
芸術でのスポーツでも、こういったことはいくらでもあって、
誰もがそのことを自覚しているのに、
こと、仕事となると、「自分ができない」ということを忘れてしまうことがあります。
毎日が、判断の連続、決断の連続。
そして自分一人で完結できる仕事なんかほとんどないわけだから、
自分ができない、自分がやらないことまで含めて判断しなければなりません。
だから、人の意見を聞くことが重要です、不可欠です。
そして、正しい判断を邪魔するのが、組織内外の圧力や、
お金という置き換えられる存在。
投資対効果であったり、競合の存在だったり、
横から口を出す人の存在だったり、なかなか信念を貫くことは難しい。
人に動いてもらうためには共感してもらわなければなりません。
100人いれば、100人分の考え方があり、
右の意見もあれば左の意見もあり、何が正しいかわからない。
そんな時、誰もが納得する答えを導くのが、理念。
理念は、会社であれば、その会社で働くことの意味を指し、
その会社で働くにあたっての行動の指針を意味します。
何が正しいか、わからなくても理念に沿っているかどうかということが明確であれば、
メンバーには当事者意識が芽生え、同じ方向を向いてくれます。
当事者意識が生まれれば、メンバーは成長する。
それが組織全体の原動力になります。
理念が輸出であれば、海外に生産拠点を移すという判断ではなく、
国内に生産を残そうという結論になるかも知れません。
時代が変わり、輸出を増やすためには海外に生産拠点を移す必要がある場合は、
海外に生産を移そうという結論になるでしょう。
理念は変わらなくても、周りの環境が変われば判断は変わります。
でも、そこで働いている人たちは理念に従って判断し、行動をともにします。
日本には日本国憲法という理念があります。
時代はかわっても、憲法は変わりません。
憲法は変わらなくても、判断は変わります。
リーダーが正しい判断はするかは、
国民一人一人が憲法を理解して、時代の状況を把握して、
正しい判断をするかどうかにかかっています。
大きな組織も小さな組織も、
理念が最上位にある考え方であるということは同じだと思います。
さて本号の内容です。
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<第173号> 理念
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グーグルの理念は世界中の情報を整理する。
アマゾンの理念は地球上で最もお客様を大切にする。
フェイスブックの理念は世界の絆を強める。
多くの人が知っている経営理念であると思います。
このように内部の規範である経営理念を対外的に公表することで、
企業の価値・社会的な存在意義を対外的に知ってもらうということは
広く行われています。
それにより、お金を払ってくれる消費者や、
仕事を探している将来の仲間の共感を得ます。
ウォルマートは、経営理念とキャッチフレーズがほぼ一致しています。
ウォルマートが高額な消費材に特化した業態に変更することはあまり考えられません。
このように企業理念は、事業の向かう方向を狭めることにもなり得ます。
私が10年間お世話になった会社の理念は
「誠実に正道を歩む」
未だこれ以上に素晴らしい理念には巡り合ったことがありません。
商売をしている限りは、正しい方法でお金を稼ぐ必要があり、
この道から一度でも外れることは許されません。
理念は、会社にとっての責任であり、社員にとっての責任。
高度成長期には、成長するための理念を掲げる企業が多かったでしょうし、
IT全盛の2000年台、2010年台は、ソリューションといった形で、
課題解決を理念に掲げる企業が多かったと思います。
2020年台は、きっと、社会課題の解決や、SDGsを理念に掲げる企業が多いと思います。
普遍的な理念はそんなにたくさん存在していませんし、
漠然とした理念は掴みどころがなく、意味を成さないことになりまねません。
今の時代に高度成長期のような理念を掲げても、共感を呼ぶことはできません。
だからといって、今のトレンドような理念を掲げてしまった場合、
その理念自体は長続きしない可能性があります。
そして、グローバル時代の今、日本人だけに理解できる理念の場合、
いくら素晴らしい理念でも海外の優秀な仲間を惹きつけることができません。
企業は理念さえ変わらなければ、それ以外のすべて、
社長が変わっても、事業が変わっても、社員が丸ごと変わっても、
存続できるとも言われています。
VUCAと呼ばれる予測不可能な今だからこそ、
理念の重要性に再び注目が集まっています。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。
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