<第170号> バーティカル4
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第170号>
バーティカル4
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
狩猟時代は全員で狩りに取り組む共産、
ところが農耕時代には役割分担が生まれ社会は階層化します。
階層化すると隷属関係が生まれます。
支配される側が支配する側に反発し革命を起こし、
そこから法の支配による市民社会が生まれます。
それぞれの社会構造の変化は、生産性の限界がトリガーになるという
マルクスの見解は普遍的なものということができます。
成長している間は革命は必要ありません。
目指す道があれば、新たな道を築く必要はありません。
今私たちは再び、生産性の限界に直面しています。
これは紀元前からの歴史を通じたマクロな視点で見ても、
大きな変革点です。
これまでは人々は豊かさを目指して感張ってきました。
腹を満たすために耕し、
寒さを凌ぐために衣類を裁縫し、
家庭生活を営むために住居を建てる。
土地と資源が豊富な環境で文明が生まれ、
寒くて土地が貧しい厳しい環境でそれを克服するための科学技術が生まれました。
どちらもより豊かになるために。
20世紀という大きな節目に、ようやく人々は十分な豊かさを手にしました。
人間の本能として、隣人よりさらに豊かになろうと、十分豊かでもさらに富を目指します。
人間の本能として、その富を、破壊と搾取によって手に入れようとします。
その結果、十分豊かになった人たちに、必要ではないものを「競争心」を煽って必要と感じさせようとします。
そうやってやってきたのが大量消費社会。
そもそも必要ないから、買ってからどんどん捨てる。
それが地球環境を破壊していますが、社会は簡単には変わらない。
この文章を書いている私自身、毎日何かを購入し、何かを廃棄しています。
革命は、支配層への被支配層からの反発によって生まれますが、
だれが支配層で、誰が被支配層かも分からないし、
支配層を倒しても、社会は変わらないということを誰もが知っています。
きっと、私たち全員が支配層側というか、倒されるべき立場。
倒されるわけにはいかないから、変わらなければいけないけど、
便利に慣れてしまって変われない。
そんなこんなで宇宙旅行が脚光を浴びています。
ノアの方舟に乗れない私たち一般人がやらなければならないことは、
自らを滅ぼすための革命を起こすことではなく、
大災害が起きないように、神の怒りを鎮める努力をすることだと思います。
ノーベル経済学賞を毎回受賞しているシカゴ学派の主張のように、
必ずしも新たな世界のためには、破壊が必要とは限りません。
革命なんか起こらなくても、新たな道がはないと思います。
さて本号の内容です。
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<第170号> バーティカル4
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空港で本屋に行くと、本の並べ方が日本と海外で全然違うと感じます。
海外の空港の本屋は、ディスプレイ。
本の数よりも、いかに本を魅力的に見せるかというところに力が注がれています。
南アフリカのORタンボ空港では、BIG5の動物とネルソン・マンデラ氏の本だらけです。
どの空港の本屋も、自国の著名人や観光資源を前面に打ち出しています。
南アフリカのような英語圏ならば、こういった外国人向けのディスプレイも頷けますが、
ベトナムの空港も、売っている本は英語の本ばかり。
日本の本屋に近いな、と感じるインドネシアでも、プラウディア・アナンタトゥールのような
現地の著名な作家の本の英語版を販売しています。
日本の空港の本屋では、日本語の本ばかり。所狭しと、流行りの本が様々なジャンルで並んでいて、
日本人でごった返しています。
その一方で、村上春樹氏の小説をはじめ、日本の文学のファンは海外にたくさんいます。
まんが本になると、その層はさらに広がります。
最強のコンテンツがあり、それを理解して海外で購入してくれる顧客がいて、
日本にも十分にマーケットがあるが故に、海外の空港の本屋ののようなPRの努力がなされていないとも感じます。
さて、コンテンツの時代です。
プロダクトとしての商品は時代とともに廃れますが、
アートとしての商品は時代とともに価値が高まります。
日本のコンテンツは紛れもなくアート。
アートを、インターネットを通じて世界に配信しても、
NFTのような技術で海賊版から守られるようになりました。
NFTの技術と、そこから創出されるマーケットが注目されるにつれ、
世界中のプラットフォーマーが日本のコンテンツに熱い眼差しを向けています。
これまでのバーティカルは、コンテンツ、デザイナー、プロデューサー、出版社でしたが、
NFTの出現により
プロデューサーから先の世界が無限に広がりつつあります。
コンテンツクリエイターにとって、
好き嫌いに関わらず、バーティカルに目を向けることの重要性が高まります。
自らが海外の空港の書店のように、
メタバース空間で英語でコンテンツをディスプレイする、
そんなプロモーション力が必要になってくると思います。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。
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