<第168号> バーティカル2 

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第168号>
バーティカル2
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

DXが言われるようになり、IT関連技術がどの企業でも求められるようになっています。

IT企業だろうと、製造業だろうと、サービス業だろうと、
IT技術は必要。

では、IT企業とそれ以外の企業の違いは何なのか?

日本では最初は、IT企業とは、ユーザーの要望に応じてソフトウェアを作り込む企業でした。
ITソリューションをインフラとして提供する企業は一部の通信インフラを持つ企業に限られ、
それ以外のほとんどのいわゆるIT企業は労働集約型でブラック企業の代名詞でした。

それがクラウド化とともに、ソフトウェアがSaaSに置き換わり、
汎用的なソフトサービスを提供するビジネスモデルに変わりました。
IT企業といえば、付加価値が高いビジネスモデルに、180度変わり、
優秀な人材が集まる職場になっています。

さて、その優秀な人材はどこからやってくるのか?
それは、ブラック企業と呼ばれた昔のIT企業で努力を続けてきた人たちです。
そのため、これらの優秀な人材は、最初から大手企業で華々しい業績を上げてきた、
高学歴の人たちではなく、履歴書をみても知らない大学、専門分野を見ても、
何ができるのかよくわからない、でも、仕事をさせたら100人分働く。
そんな人たちです。
結局変わったのは時代と企業の箱だけで、働いている人は変わっていない。
でも地道な努力を続けてきた人たちだけが辿り着ける世界がある。

欧米は日本とだどってきた道が違います。
大きな金額を投資できる投資家が、画期的なソフトウェアの開発にために投資をし、
そのソフトウェアが市場でヒットすると、
開発者は億万長者、投資家もキャピタルゲイン。
そんな感じで、世界中に凄まじいスピードで拡散するソフトウェアが誕生してきました。

そういったIT企業には、ブラックな職場で、クライアントの無理難題を解決してきた人材はいません。
よりクリエイティブで、能力に溢れ、余暇を楽しむ高学歴の人材が溢れています。

これからの世界、ITが不可欠なのは間違いありません。

地べたを這いつくばって、地に足をつけ、長期的な視点でソフトウェア開発ができる人材
高学歴と著名企業での職歴があり、トレンドの波でジョブホッピングをしている高年収の人材

DXという、ビジネスモデルのトランスフォーモーションを進める上では、
どちらも重要と思います。
ただ、前者なしには、DXは実現しないと思います。

さて、本号の内容です。

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<第168号> バーティカル2

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前号で、ITの力でホリゾンタルを武装し、
バーティカルを追求する力が必要であることをご説明しました。

もともと、ハードとソフトの組み合わせは様々な業種で行われてきました。

例えば工作機械のNC。金属加工の精密なすり合わせを実現するためには、
ハード面の高精度だけでなく、ソフトの制御力も必要です。

回転寿司が低価格で高品質を実現できるのは職人さんの腕だけでなく、
期限を管理するなど正確なトラッキング力を確保するためのソフト力。

ユニクロをはじめとするグローバルで成功している衣料品は、
タグ等を用いて仕入れ、物流、販売を綿密に管理しています。

いわゆるGeneral Merchandize Storeは、常に最先端のIT技術が活躍しています。
バーコード管理、タイムセール、ワゴンセール、決済、
今やITなしに価格競争では勝てません。

しかしながら世の中で起こっているDXはこういうことではありません。

重電メーカーがIoTプラットフォームを事業の柱として再構築する。
自動車メーカーが、製造業ではなくモビリティというサービスを提供する企業になる。

つまり、製造業ではハードとソフトの主従が逆転し、
ハードを売るためのソフトではなく、ソフトが提供するプラットフォームの一部を構成するハードという
位置付けに変わりつつあります。

コンテンツに関しても、ディズニーは
ディスニーという世界最強のコンテンツを提供する配給会社ではなく、
ディズニープラスというプラットフォームを運営する企業に変わりつつあります。

翻訳会社は翻訳というサービスを提供するのではなく、
翻訳管理システムというプラットフォームを提供する企業になっています。

つまり、自分たちのバーティカルを追求するためには、
まずはホリゾンタルとしての基盤が必要になっています。

すでに最強のプラットフォームを構築した企業も同様です。
Facebookはメタになり、メタバースでホリゾンタルに取り組まなければ、
Facebookというサービスは永続できないということに早い段階で気づき、
そこでは決済含めたインフラ整備を進めています。

バーティカルでの一点突破を目指すからこそ、
勝てる環境の整備に投資する。

しばらくの間、この動きは止まらないと思います。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2022-10-30 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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