<第165号> アバター 

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第165号>
アバター
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

世界経済が危機に突入しようとしています。
欧米のインフレ、そして円安。

金融はかつてない動きをしていて、
しかもこの先さらに悪くなる予測がある一方で、
日本経済はまだ混乱していません。

欧米がどれだけ金利を上げても、日銀は政策を変えません。
1ドルが145円を超えると、とっくに外交的な調整はできてるよ、
という堂々とした為替介入で、金融市場に日本政府の存在感を示します。

高坂正堯氏の「世界史の中から考える」1996年(新潮選書)
を読むと、今の日本が辿っている状況とこれからが見えてきます。

成長し、成熟した日本という国の本当の実力は、
中にいてもなかなか見えてこないと思います。
外からみると、日本はやはり大国。
日本の舵取りが、国際社会に与える影響は決して小さくなく、
そして危機の時ほど如実にそのことが現れてきます。

失われた30年で企業は内部留保をためてきました。
この内部留保の使い方がとても重要になっていると思います。
どの上場企業も海外投資家から調達した資金は無視できません。

海外投資家からすると、日本株は割安。
海外投資家は日本企業に対するプレッシャーを高めてくると思います。
海外投資家をしっかりと説得して、味方につけることができる企業は強いと思います。

日本企業からすると輸出のチャンス。
生産拠点を海外に移している企業は、
円安のメリットは享受できませんが、
一方的に依存する構図にはなっていないので、
今は、国内拠点が海外拠点のレバレッジとして逆に機能しています。

製造業比率が高く、かつそれを自前のサプライチェーンで作り上げてきた
日本企業の真価が問われるタイミングと思います。

イノベーションの大きな波に乗るのか、
時代の変化に合わせて少しずつ自らを変化させていくのか、
地面に根をおろして大樹になるのか、

どの企業も答えは一つではないと思いますし、一つとして同じ答えはないと思います。
ただ、共通して言えることは、今、自らを見つめ直し、
進むべき方向をしっかりと考えるタイミングであるということです

さて、本号の内容です。

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<第165号> アバター

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水を発見したのは、少なくとも魚ではない。
という言葉があるように、当たり前のように存在しているものを、
私たちは気にしません。

30年前は一人1台のパソコンを支給している企業は皆無といってよいほどでしたが、
今は入社した日にパソコンがすべてセッティングされた状態で渡されるのが
当たり前で、パソコンなしにどうやって仕事をするのか、
という企業が多いと思います。

20年前には、グーグルに教えてもらう、という言葉が半分冗談のように使われていましたが、
最近は先輩に教えてもらって、それをグーグルで確認して、それでようやく信じるなど、
検索で得られる知識は、人から教えられる知識よりも信頼性が高まっています。

10年前には、Facebookやツイッターの利用にガイドラインを設けている企業もありましたが、
Z世代にとって、ツイッターのアカウントを2つ以上持っていることは当たり前。

そして、今はまだ目新しいけど、10年後に人にとっての空気、魚にとっての水のような、
当たり前の存在になっているのが、アバターだと思います。

すでに、デジタルハリウッド大学は、
オンライン授業でアバターで出席するというアプリケーションを提供しています。

オンライン授業のメリットはもはや言うまでもありません。
肌の色でも性別でも体格差でも差別をする必要のないアバターが、
年齢や国籍関係なく、優れた教育をオンラインで提供する教育機関での教育を望むようになるでしょう。

そして、アバターで学び、アバターで育った子供達が社会に出て仕事をすることになります。

パソコンで仕事をしてなかった企業が、パソコンなしでは仕事ができないようになる。
自社ホームページを持っていなかった企業の店舗売上をネット通販の売上が上回るようになる。
グーグルで調べた情報をあてにしていかなった企業が、グーグルに検索連動広告を出すようになる。
社員のSNS利用を規制した企業が、社員に自社のSNSページへの「いいね」を呼びかけるようになる。

こういった事例を見ただけでも、アバターの存在を無視できる企業は少ないと思いますが、
拡張空間は現実空間よりも大きいと言われているので、
その影響はかつての現象よりももっと大きいと思います。

ネットにつながることが、グローバル市場につながることを意味する時代。
サイバー空間でアバターが学んだことや経験を、フィジカル空間で活用することを経済活用と呼ぶようになった時、
国境や言語や文化の壁はなくなると思います。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2022-10-02 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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