<第161号> セントラライズ3
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第161号>
セントラライズ3
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
フォルックスワーゲンが一時期世界最大の自動車メーカーになったのは、
中国市場での成功が背景にあります。
サンタナ一車種で莫大な台数が普及しました。
ほとんどのタクシーがサンタナ。
単品でのボリュームが最も収益性が高いことは言うまでもありません。
中国での所得水準があがるにつれ、パサートが売れました。
富裕層にはアウディ。
GMやホンダが頑張っても、フォルックスワーゲン・グループの牙城は簡単には崩せませんでした。
中国政府は自動車メーカーの独資の進出は認めていなかったため、
誘致されて進出したフォルックスワーゲンと雖も第一汽車、上海汽車との合弁での進出です。
もちろんその後進出したGM、トヨタ、日産、ホンダ、スズキ、フォード、プジョーシトロエンなど、
すべて合弁で現地に展開してきました。
中国の自動車産業はこういった海外との合弁で力を蓄えてきました。
第一汽車の部品メーカー富奥がデンソーと合弁したり、
中国資本がボルボ、サーブ、ピレリ、デルファイを買収したり、
第一汽車の高級車紅旗が日本で発売されたり、
その後の中国資本の自動車産業の躍進は今更言うまでもありません。
そして、今テスラが中国市場で成功しています。
テスラの株価が下がっていますし、垂直統合ではなくモジュール化された産業である
電気自動車はガソリン車より参入障壁が低いため、
テスラの勢いは長くは続かないだろうという声もありますが、
少なくとも中国市場を見る限りはテスラの勢いは増しています。
すでに中国には多くの電気自動車メーカーが存在しており、
フォールックス・ワーゲンがたどってきた成功の道を、
テスラがたどるとは思えません。
テスラは最初から部品を中国資本から調達しており、
またそれらの中国資本の部品メーカーは既に世界に部品を輸出しており、
中国の現地資本の部品メーカーを育成するという狙いが
中国政府にあるとは思えません。
そもそもテスラは自動車メーカーとして初めて、独資で進出しています。
中国政府に何かしらの狙いがあるのは確か。
中国VSアメリカの構図ではなく、社会主義VS資本主義の構図でもなく、
グローバリゼーションが浸透して地球を破壊してきた中で、
一体化して経済活動に取り組むための一つの道が、
あと2−3年で、示されることになるでしょう。
誰かが、何かしらの形で、その道を示すことになるのか、
それとも、その道に向かって進んだ後で、いつもように、
どこかの学者が、かっこいい名前をつけるのか、わかりません。
ただ、10月の中国共産党大会で習近平国家主席が発表する内容が、
その第一歩になるかも知れません。
前に進むために、古いものが一部破壊されることは避けられません。
全部破壊されることのないようにすることが、
日本の役割であると感います。
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<第161号> セントラライズ3
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日本企業の方々にご縁をいただいている中で、
最近感じているのが、
「これまで海外市場を担当していたが、国内市場も担当するようになった」
という責任者の方が多いということです。
これまで多くの日本企業で、
日本国内のビジネスと、日本国外のビジネスは
分けられていました。
実際ビジネスの仕方は全然異なります。
海外とビジネスをするためには、
貿易ならば、物と金だけでなく、書類の流れが重要であり、
使う言葉が違うのはコミュニケーションだけでなく、
技術資料や契約書、さらにはスペックもすべてです。
法制度も規制も国毎にクリアしなければなりません。
そうなると、すべて日本から行うのは無理なので、
海外に拠点を設けて、駐在員を派遣して、
さらには現地でいろんな会社とパートナーシップを持ち、
ビジネスそのものを組み立てていく必要があります。
こういったビジネスの組み立てができる人材が組織を統括します。
国内でのビジネスは、すべて日本語。
法規制も日本。そして最新の情報を入手するために政府との関係も築きます。
国内営業のスペシャリストが、顧客との関係を築きます。
人脈を築き、社内人材を育成し、法律や経理の知識に長けた人材が組織を統括します。
ところが、今では多くの大企業で、国内売り上げを海外売り上げが上回るようになりました。
「成長」を重視する企業にとって、海外市場を見ていくことは不可欠。
国内の常識は海外の非常識、海外の常識は国内の非常識、
という考え方では、全体としての成長の絵が描けません。
そのため、海外と国内の壁を振り払うための第一歩として、
責任者が国内と海外を両方みるようになったり、
SAPやSalesForceといったシステムをグローバル共通の基盤として、
人事経理や営業活動で使用するようになったり、
WEBサイトを多言語化して、グローバルでデジタルマーケティングに取り組むようになっています。
そこで、ここ最近、日本企業が取り組むようになったのが、
ワークフローのセントラライズです。
例えば、インドの営業担当の情報がインドで止まらず日本にも伝わること、
日本での成功事例が、東欧の担当にも伝わること。
ワークフローのセントラライズすることで、プロセスは平準化され、
情報は公平に伝わります。
情報が血液として潤滑に組織内で流通するようになると、
戦力が何倍にも高まることになります。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。
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