<第144号> インバウンド・マーケティング その6

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第144号>
インバウンド・マーケティング その6
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

物体に抵抗がなければそのまま動き続けます。
中学の理科で勉強した慣性の法則。

物体を動かすのも外の力が必要です。
走るためには、筋肉だけでなく地面との抵抗が必要です。
泳ぐためには、そもそも浮力が必要。
人間が空を飛ぶことができないのは、
重力を超えるほどの空気抵抗を筋肉だけでは作り出すことができないからかも知れません。
そう考えると、いつか空を飛ぶことができる人が誕生しても不思議ではありません。

動かすのも、止まるのも外の力。
質量とエネルギーの等価性がE=MC2という公式で表され、
物理学の法則で私たちは外の力を操るようになりました。

人が空を飛ぶことはできなくても、
空を飛ぶ乗り物にのって、空中を旅することができます。

外の力からも身を守ることができるようになりました。
避雷針によって、雷の脅威から身を守ることができるようになり、
地震の予測すらコンピューティングでできるようになりました。

外の力を操るようになってから、
私たちは外の力を侮るようになり、
地球環境を破壊するようになりました。

環境破壊、貧富の格差、そして争い。
最初小さな力で、動き出したこの潮流を、
止めることができるのはやはり外の力しかないのでしょうか?

デカルトは哲学全体を一本の木に例えました。
超弦理論が確立されたといえる今、
自然科学と人文科学も全部、対照的に振動しているはずです。

ウクライナで起こった戦争が、世界を巻き込みます。
外からの力がない限りこの戦争は終わらないと思います。
外からの力とは、上書きしたり消去したりする力ではなく、
自らが変わるための力だと思います。

70億の人々が平和を願ったときに、
世界は一つになることができます。
70億の中の一人でも、自分だけが得をしようと思うと、
一つになることはできません。
だから世界は一つにあることはできないという大前提があって初めて、
世界の平和は実現することができます。

自らの内部にある矛盾もまた一つの力。
その力を動かすのもまた外の力。
文豪と呼ばれる人たちの描く物語には、
常に神という存在が、その役割を担っているように思います。

さて、本号の内容です。

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<第144号> インバウンド・マーケティング その6

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アメリカの人がKyotoと検索したとき、
中国の人が京都と検索したとき、
それぞれが京都に対して持っているイメージは異なります。
つまりはそれぞれの人が検索した際に求める答えが異なります。

さらには検索エンジンも異なります。
中国ではGoogleではなく百度でのSEO対策が重要です。
同様のことが韓国やロシアでも言えます。

WEBサイトを訪問した後のアクションも異なります。
信用できるかサイトかどうかをまず精査する場合もあれば、
参考になりそうならば全文読む前にSNS上で共有する場合もあります。

国外で、検索エンジン最適化を行うためには、
多大な検討項目があります。

日本のBtoB企業の場合、海外に製造拠点・販売拠点を持っていて、
海外拠点がWEBサイトを制作し、SEO対策を行っている例も少なくありません。
それによって、それぞれの地域に応じたローカライズができます。

一方でWEBサイトをバラバラに運営していると、
ノウハウが分散し、管理方法がバラバラで
ブランドの統一性を保つことが難しくなるという問題があります。

特にローカライズという観点からは、
コンテンツそのものが競争力を左右し、
あらゆるコンバージョン・データがビジネスに直結し、
翻訳したコンテンツはデータとして資産価値を持つ、
という観点からは、WEBサイトを集中管理するメリットが大きいです。

現地拠点を活用するメリット、
WEBサイトを集中管理するメリットの両方を享受している企業もあります。
WEBサイトのコンテンツを日本で統一的に管理し、
多言語化まで日本で実施、
一方でコンテンツのレビューや現地でのマーケティングは現地企業に委ねます。
工作機械や電子部品など、海外売上比率が高い製造業はこういった管理を行なっています。

一方で素材系の企業はまだこういったインバウンド・マーケティングが浸透していません。
日本の素材産業はグローバルで強い競争力を持っているため、
こういったマーケティングの必要性は相対的に高くないとも言えます。
しかしながら逆に欧米系の素材企業は日本のマーケットに対して
日本語でのマーケティングを強化しています。

欧米系の素材企業が、日本で行っているマーケティングの仕方は、
日本企業が海外向けにマーケティングを行う際にそのまま参考になります。
ターゲット数の少ない、専門性の極めて高い分野ではなく、
比較的汎用性の高い分野にフォーカスしてマーケティングを行っていることがわかります。

画一的なセオリーだけでなく、
どのマーケットの、どういった分野で、どういうターゲット層にリーチするかを、
絞った上で、自社のリソースと投資を最適化できる手法で取り組む。

ビジネスにおける原理原則は、インバウンド・マーケティングでも同様と言えます。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2022-05-01 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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