<第137号> 生産消費者

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第137号>
生産消費者
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー夫妻の著作で出てくる生産消費者。
ジャック・アタリの著作で出てくるノマド化。

いずれも10年以上も前に書かれた内容ですが、見事に今の社会経済を言い当てています。
これから10年先の社会経済も彼らの予測した通りの方向に進むのではないかと思います。

歴史を学び、統計を駆使し、取材を重ね、かつ自ら想像力を持った人には、
こういう精度の高い予測ができるのだと思います。
ただし、いくら精度が高いといっても、100%ということはあり得ません。
現実は常にその中間にあります。

正義と悪、
健康と病気、
正解と不正解
機械と人間
デジタルとアナログ
右と左
富と欠乏
東と西

命が生と死の間に存在しているように。
誰もが、両極端の間を行ったり来たりしながら日々生きています。

現在学んでいるフランス語のテキストが刷新されます。
イン・パーソンとオンラインのハイブリッドでの授業を前提としたテキストになるそうです。

イン・パーソン授業の良い点もあれば、オンライン授業の良い点もあり、
イン・パーソン授業が好きな人もいれば、オンライン授業が好きな人もいます。
両方活用できる人にとっては選択肢が増えることになります。

与えられた環境、与えられた変化の中で、
人々はそれぞれ、自分の立ち位置を決めていくのだと思います。

自分が立つ位置を自分で決めて、しっかりと根をおろして、
人を導くことができる人は、
どの時代でも求められると思います。

さて本号の内容です。

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<第137号> 生産消費者

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トフラー夫妻は
「販売や交換のためではなく、自分で使うためか満足を得るために財やサービスを作り出す人」
を生産消費者と定義しました。

まさにこのメルマガを書いている私も、生産消費者と思います。
ブログ、Facebook等のSNSへの投稿、多くの人のYoutubeもそうでしょう。
ボランティア活動、学生のインターン、地域貢献など、
生産消費者としての活動を全く行っていない人の方がむしろ少ないと思います。

生産消費者は、金銭的な対価を得るための活動ではありませんが、
生産消費者としての活動から得られるものは決して少なくありません。

ブログやSNSを通じて得たノウハウをビジネスで活用する、
ボランティア活動を通じて構築した人脈がビジネスにつながる
といったことも少なくなっています。

むしろ終身雇用が崩れ、人材の流動性が高まっている今、
みずから生産消費者として活動しながら学んでいくことが、
ビジネスパーソンにとって欠かせなくなっていくでしょう。

実際に今伸びているIT系のソリューションも、
アウトソーシングではなくユーザー自身が作り込む設計のものが伸びています。

eコマースは、アマゾンや楽天に出店するのではなく、
みずからECサイトを立ち上げるという流れがあります。
ECサイトの立ち上げも、外部のITベンダーに依頼して立ち上げるのではなく、
Shopifyのようなツールを用いて立ち上げるという流れがあります。

デジタル化やDXといったことが言われるようになって久しく、
利用者側がそうとうICTに関する知識を身につけてきています。
ビジネスモデルもそれにつれて変わっていかざるを得ないのは必然と言えます。

そしてグローバル化。
Shopify等、グローバルで統一の設計となっていて多言語化もスムーズなツールは
グローバルのユーザーが勝手に使いこなしてくれるので急速に成長しています。

日本のみにターゲットを絞った日本語のツールで、日本人が好むきめ細やかなサポートを前提としたツールは、
丸投げをしたいという日本国内のユーザーを取り込むことはできるかもしませんが、
自分で使いこなせる力をもったグローバルのユーザーを惹きつけることができず、
手離れも悪く市場も小さく、なかなか成長ができません。

顧客に良質なサービスを提供して感謝される。

これはビジネスの基本ですが、
生産消費者として経験を身につけたユーザーにとっての良質なサービスとは何か、
を、考え直さなければならないタイミングに来ていると思います。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2022-02-26 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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