<第125号>オンラインtoオフライン

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第125号>
オンラインtoオフライン
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

10年ほど前、O2Oというモデルがフォーカスされました。
当時は日本でのネット通販の黎明期。
オンラインからオフラインに誘導することが重要という考え方で、
オンラインとリアル店舗との連携をどのように構築するかというノウハウが
数々生まれました。

楽天への出店はそこでの売り上げだけで考えるのではなく、
そこからリアル店舗に繋げるための広告宣伝と割り切って考える企業も出てきて、
ネット通販で入口価格を設定するようなビジネスモデルも生まれました。
入口商品として、通常店舗では販売しない、
割れたせんべいなどアルトレットを販売するモデルも生まれました。

一方、中国を見ると当時はタオパオが毎日のように記録を更新。
BtoBのマーケットプレイスとして始まったアリババが、
アリペイというパワフルな決済ツールを伴い、
ビジネスモデルをBtoC、さらにはCtoCへと拡大させていました。
B2Cの天猫モールに出店するためには中国のリアル店舗が必要。
独身の日の販売金額など、想像を絶する規模を誇るプラットフォームに出店するために
中国法人を設立して中国でリアル店舗を出店する企業も出てきました。

日本ではオンラインを活用してリアル店舗に、
海外ではオンラインのためにリアル店舗を、と
不思議な展開が試行錯誤されたのがこの10年の動きと思います。

そしてオンラインゲームのビジネスモデルは、
最初から多言語で同時リリース、利用は無料、アイテム等の追加課金があり、
ごく一部のユーザーが膨大な料金を支払うという、
これまでになかったビジネスモデルを産みました。
膨大な開発投資を行なっても収益はゼロのタイトルも星の数ほどあり、
それでも一本でもヒットタイトルを開発すれば、莫大な利益を得るというモデル。
芸術の世界とビジネスの世界を融合させたとも言えます。

この10年でオンラインはビジネスモデルを変化させました。
いや、混乱させたというのが正しい表現かも知れません。
そして今、さらに新しいステージに入ろうとしています。

さて本号の内容です。

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<第125号> オンラインtoオフライン

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2025年の大阪・関西万博の日本館は、
新たなビジネスモデルを世界に発信することになると思います。

万博期間中や万博の会場に限らず、バーチャル空間が提供されます。
バーチャル空間の体験を、万博会場の日本館に持ち込むことができます。
そこでは5Gの次のBeyond5G、すなわち6Gの技術が活用され、
VRを通じたこれまでにない体験ができる予定です。
そして大きなテーマは社会課題の解決。

最新の科学技術が展示されるのではなく
最新の科学技術を活用して、私たちが取り組むべき課題解決の手法を
展示するというコンセプトになっています。

https://www.meti.go.jp/press/2021/04/20210413006/20210413006.html

オンラインやオフラインを連携させて従来のビジネスモデルを変革するのが、
オンラインtoオフラインでしたが、
これからはオンラインとオフラインとを融合させて、
これまでに解決できなかった課題を解決し、
そこから人々の支持を得るというビジネスモデルになっていくと思います。

すでにこの兆しは様々なところで誕生しています。

例えば健康保険組合が提供している健康管理アプリ。

例えば、被保険者の人が1日6000歩あるくと、1ポイントたまります。
獲得したポイントに応じて、メロンが育ちます。
メロンが育ち、最後に実がなると、自宅にメロンが届きます。

このモデルはまさに、
実際に歩く(オフライン)
歩数をポイント化する(オンライン)
ポイントに応じてメロンが育つ(オンライン)
メロンの実がなると自宅にメロンが届く(オンライン)

このようにオンラインとオフラインを融合させることで、
歩数という行動を促して、健康を増進するという社会課題の解決に取り組んでいます。

旅行業界のバーチャルトラベルプラットフォームなど、
すでに事業化に向けて動き出したビジネスモデルもあり、
オンラインの特徴を活かし、最初からターゲットは外国人です。

オンラインとオフラインの融合では既成概念にとらわれない柔軟な発想が必要です。
ジェネレーションZ世代を中心とした、
デジタルネイティブの活躍の場が、これからますます広がっていくと思います。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2021-11-21 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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