<第121号>空気

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第121号>
空気
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

最初にお世話になった会社を退職する時、
大恩人の方から一冊の本をいただきました。

堀紘一著「一流の人は空気を読まない」
もちろんすぐ読みましたし、得るものは大きかったのですが、
あれから10年以上たった今、
ようやくなぜ大恩人の部長がその本を
私に下さったのか、理由が少しづつ理解できてきました。

その大恩人の部長は当時売上7000億円の商社の中でも、
新規ビジネスを立ち上げ続けてきた異例の存在。
会社の中でいわゆる役職が上の人と衝突しながらも、
既成概念を打ち破って事業を作ってきた人でした。

だからこそ若手から慕われていて、毎晩のように
他の若手と一緒に飲みに連れて行っていただいていました。

豪快な戦士というイメージの商社マンでしたが、
今、自分自身が当時の大恩人の部長に近い年齢になると、
常に自分に鞭を撃ち続けないと、同じことができないことを実感しています。

強い人が、自分と戦っている姿はイメージできません。
でもどんなに強く見える人も、
常に自分と戦い続けているんだと思います。

どこかにおさまったら、そこでストップです。
短い人生の中で、いつまで支配する雰囲気と戦い続けるか?
戦いをやめると、成長も止まるのだと思います。

さて、本号の内容です。

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<第121号> 空気

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大事なものは、見えないものです。

毎日の食事。
作物を育ててくれている人、
流通経路に乗せてくれている人の顔は見えません。

作物を育てるのはとても大変です。
それらの人がいないと、食事は作れません。
とても大事なのに、その恩人の方々の顔を
私たちは知りません。

毎日大量に出るゴミ。
決まった曜日の決まった時間に出すと、
翌日には誰かが片付けてくれています。

ゴミを集めるのは大変です。
ゴミを集めてもらえないと、
数ヶ月で部屋はゴミだらけです。
とたも大事なのに、その恩人の方々の顔を
私たちは知りません。

私たちは見えているもの、接しているものには
感謝を伝えることができますが、
見えていないものには、感謝を伝えることができません。

分業がはじまってから、見えないものが増えました。
おじいさんは山に芝刈りに、おばあさんは川に洗濯にという
役割分担ではなく、プロト工業化といわれるような
大規模な工場制の分業が始まってからは、
誰のおかげで何を得ているのか、さっぱりわかりません。

そして分業を進めれば進めるほど生産性はあがり、
かつ分業すればするほど作業を機械に置き換えやすくなり、
機械に置き換えることでまた生産性があがるということを
私たちは続けています。

その先にあるゴールは誰も知りませんが、
そのゴールが希望に満ちたものではなく、
一部の人だけに富が集中する世の中であることだけは、
誰もが薄々感じています。

だからみんな、勝ち組になるために一生懸命になっています。

そういった中で、
農産物の生産者の顔を見えるようにしたりする動きもあります。
二酸化炭素排出量にしてもそうですが、
これまで見えなかったものを見えるようにすることで、
間違った方向から正しい方向に軌道修正することができるかも知れません。

人間は空気がなければ生きていけませんが、
空気は見ることができません。
空気を見る必要はありませんが、空気の大切さを見えるようにすることは、
空気を破壊することを止める方法になり得ます。

ジェネレーションZ世代が作る時代では、
その前の世代が気づかなかった、できなかった、
こういったことが、広がっていくような気がします。

そしてその先には希望が見えます。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いします。

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2021-10-24 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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