<第110号>リモート・コミュニケーション

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第110号>
リモート・コミュニケーション
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

かつて、日本から海外の企業とコミュニケーションするにあたって、
多くの場合、最大の強みは個人の実力というよりも、
日本企業であるということの信用力でした。
日本企業が世界中で築いてきた信用力のおかげで、
日本企業が紹介する製品は品質が高い、とか、
日本企業は誠実で付き合うことのメリットはあっても
デメリットは少ないなど、
高い評価をいただくことが多かったです。

しかし時代は変わりました。
日本企業のグローバル市場におけるプレゼンスの低下は否めず、
そればかりかデジタル化では「遅れている」という
評価がされることも少なくありません。
そして、旧態依然とした日本型組織の意思決定のスピードが遅いという事実は、
海外企業が日本企業とコミュニケーションすることを
敬遠する一つの理由になっています。

かつては日本企業という信用力に守られていましたが、
今は誰もが、個の力で、グローバルで信用を勝ち取る必要があります。
一つ一つの仕事が難しくなればなるほど、
個人の力の差は明確になります。

専門外の難しい英語で質問を受けたときに、
「ははは」と笑って誤魔化してもビジネスができたのはもはや過去の話です。
分からないことを明確に伝え、理解するために鋭い質問をして、
最終的に理解をして、正しい答えを英語で返す、
そういったグローバルでは当たり前のことが、
日本企業にとっても必要になっています。

グローバル・コミュニケーションが重要になるというよりも、
当たり前になっていることを感じます。

さて、本号の内容です。

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<第110号>
リモート・コミュニケーション
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お互いが発している言葉の内容が理解できる限りは、
言葉がうまいかどうかは、
コミュニケーションにあたってそれほど重要性は高くありません。

ケミカル、自動車部品、機械、セラミック、インフォメーション・テクノロジーなど、
あらゆる分野で共通して、
ビジネス上のコミュニケーションに求められることは
専門知識です。
きれいな英語を話すかどうかよりも、
その分野の専門知識がどれだけ優れているかが、
海外の人とのコミュニケーションの深さを決めます。

しかしながら、対面でのコミュニケーションと違って、
リモートでのコミュニケーションの場合、
表情、身振り手振り、声のトーンで判断したり、
理解されていないと思った時にその場でホワイトボードで書いて表示する、
といったことができません。

高い専門知識を持っていても、それがうまく相手に伝わらないと、
せっかくのチャンスを失ってしまう可能性があります。

リモート・コミュニケーションの場合、
対面コミュニケーションとは違った手法が必要と言えます。

例えば、説明をしていて、「相手に伝わっていないな」と
思った時に、説明を補うことができるスライドをすぐに提示できるかどうか
ということは重要です。

リモートでの打ち合わせの場合、訪問して説明するのと違って、
相手はなかなか辛抱強く待ってくれません。
次のミーティングがあるので、時間がくれば退出してしまう可能性があります。

限られた時間の中で、言葉で「伝わらない」という状況を打破するために、
瞬時に適切なスライドで説明する必要があります。
そのためには、どこが伝わらない可能性があるか、
どうすれば伝えることができるか、を事前に準備しなければなりません。

それが予測できない場合、アジェンダの送付時等に、
ある程度メールベースで相手の情報を引き出しておくことも必要です。

これらのことは、対面コミュニケーションでも重要なことですが、
対面コミュニケーションでは、移動のためのスケジューリングとか、
他に考えることがあったために
疎かにされがちであった内容と言えます。

いつか対面コミュニケーションに戻ると思います。
いつか再び海外出張もできるようになると思います。
今、このリモート環境下で、
「リモートならでは」のコミュニケーションを訓練しておくことは、
環境が戻った時にも必ず役に立つと思います。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2021-07-24 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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