<第97号> ソフトウェア

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第97号>
ソフトウェア
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

創業からの歴史が浅いにもかかわらず高い成長が見込まれる未上場の企業は
ユニコーン企業と呼ばれます。

一般的には評価額が10億ドルを超えるかどうかというのが判断基準のようです。

今の若い世代の中には、
ユニコーン企業を目指す方もいらっしゃると思います。

人口1億3千万人の日本を基盤として、
評価額10億ドルを超えることは難しいでしょう。

やはり評価額10億ドルを超えるためには、
世界市場を意識する必要があります。

一方で、ユニコーン企業の多くは、ICTをサービスの基盤としています。

モノで勝負するのではなく、サービスで勝負し、
そのサービスは、言語によって構成されます。

日本語で構築されたサービスをグローバルで展開するためには、
いくつかのステップが必要です。
そのため、ICTサービスでグローバル市場に取り組むためには、
最初から英語で設計する必要があると言えるでしょう。

逆に、英語で設計されたICTサービスは日本市場では受け入れらないというジレンマがあります。

日本からユニコーン企業が生まれない最大の理由はここにあると思います。

さて、本号の内容です。

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<第97号> ソフトウェア

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ソフトウェアといってもその種類は膨大です。

パソコンで使われるソフトウェアもあれば、
工場で使われるソフトウェアもあります。

IoTと言われる今、ソフトウェアはもはや、
パソコンやスマートフォンとは関係なく、
車や冷蔵庫や洗濯機にも不可欠です。

エネルギーマネジメントシステムは、
工場、ビル、家に導入されています。

車のソフトウェアは自動車メーカーや自動車部品メーカーが開発しています。
家電製品のソフトウェアは家電メーカーが開発しています。
炊飯器のソフトウェアなど、
日本には芸術とも言えるほど素晴らしいソフト技術がたくさん存在しています。

しかしながらマイクロソフトやグーグルのような
ソフトウェアアプリケーションは日本には生まれていません。

素晴らしい文書作成ソフトや作図ソフトも日本には存在していましたが、
マイクロソフトのようなインターナショナリゼーションされた
ソフトウェアにあっという間にシェアを奪われてしまいました。

日本国内で日系企業が高い競争力を保っているのは、
会計、勤怠管理、給与計算、人事管理など、
日本独特の法制度に適応し、
日本語で帳票を出力する必要のあるアプリケーションばかりです。

逆に日本市場に合わせて作られたアプリケーション・ソフトウェアが、
グローバル市場で高い競争力を持つことは考えられないでしょう。

グローバル市場で日本が高いプレゼンスを持つことが期待できる
アプリケーションとして以下のものがあげられます。

1)モビリティ
日本には世界トップの自動車産業があります。
そしてそれらの自動車メーカーがCASEに取り組み、
コネクテッドシティに取り組み、
最先端の環境技術の開発に取り組んでいます。
最も進んだモビリティ技術とモビリティインフラを基盤として、
世界最先端のモビリティ・アプリケーションソフトウェアを
開発する企業が誕生する可能性は高いと言えます。
すでに複数の新興企業が誕生しており、
グローバルで若くて優秀な人材を惹きつけています。

2)IOTプラットフォーム・スマートファクトリー

工作機械・制御機器・ロボティクス分野では
日本には多くの世界トップ技術があります。
これらの産業ではハード面だけでなくソフト面でも
世界トップ技術を維持しています。

一方で特許含め知財戦略が重要でオープンイノベーションが難しい業界でもあります。
そのため横断的なアプリケーションソフトウェアの
開発環境として恵まれているとは言えません。

そのための、この分野でのソフトウェア・アプリケーションは
大手電機・機械メーカーによって担われてきました。

しかしエッジクロス等のコンソーシアムが発足したことを
背景に、横断的な交流や学習の機会が増え、
新興企業も生まれ始めています。

この産業は奥が深く、かつ裾野も広いです。

3)ヘルスケア

日本は世界一の、そしてダントツの超高齢社会です。
そして日本には年に1回の健康診断が義務化されています。

そのことはすなわち、日本にしかないない、
良質な健康データが、膨大な量、しかも経年で蓄積されています。
そしてそれを利活用するための支援が、
政府によって行われています。

健康というテーマは人類普遍のテーマであり
すべての国で共通のニーズがあります。

世界最先端の課題を抱えている日本で生まれた
ヘルスケアのアプリケーション・ソフトウェアは、
世界中から求められる可能性があります。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2021-04-18 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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