<第96号> 小売・サービス
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第96号>
小売・サービス
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
外食業界のコンサルタントの方は、
1日何食も外食されています。
焼肉店のコンサルタントの方は、
1日何食も焼肉を食べます。
焼肉店をすべて制覇するくらいの勢いで、
毎日違う焼肉店に行きます。
宅配弁当のコンサルタントの方は、
1日何食も宅配弁当を食べます。
居酒屋のコンサルタントの方も同様です。
1日に何件も居酒屋に行きます。
そうやって専門分野を極めた方々は、
食事のメニューを見ると、売れ筋の料理が何か、
中心価格帯は何か?をすぐに把握します。
売れ筋商品を注文し、実際に食べて、分析します。
店舗の坪数、スタッフの数、材料、営業時間も分析します。
食べている間中、何かの計算をしています。
ロードサイドの店舗と駅前の店舗では、
計算の仕方が違うようです。
駅前店舗の場合は、店舗の前の通行量も調べます。
客数、客単価といった定量的なデータ、
その数字と売れ筋商品が時流にあっているかどうかといった定性的なデータ、
業界の動向といった外部環境のデータ、
こういった様々な要素を勘案してコンサルティングします。
小売店のコンサルの方は坪あたり売上高にこだわります。
歩数で坪数を計算できてしまいます。
業態・立地・取扱商品毎に細かいデータを持ち、
常に最新の内容に更新しています。
外食や小売のコンサルタントはまさに現場主義。
現場で、何かに気がつき、何かが見えてくるそうです。
逆に、最低100の現場を見ないと、
何も見えるようにならないとのことです。
さて、本号の内容です。
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<第96号> 小売・サービス
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小売といっても業態は幅広いです。
イオン、7&iなどのGMS、
ユニクロなどの製造小売、
無印やニトリなどのホームセンター
さらにサービスも含めると、
飲食
コンサルティングやIT等の専門サービス
サロン
スポーツクラブ
など、様々です。
その種類をすべて把握して列挙することは難しいです。
小売・サービスは、グローバル開拓の手法は
業態によっても取り扱う商品によっても全て異なり、
ひと括りで考えることはできません。
自動車ディーラーも小売の業態の一つといえます。
ではトヨタや日産の日本の販売店がグローバル市場開拓をしているかというとそうではありません。
メーカーが現地資本の販売店を通じて販売をしています。
日系の自動車メーカーの交換用部品は海外で高いニーズがあり、
純正部品以外のアフターパーツの市場も形成されています。
こういったアフターパーツの流通形態も国によって異なります。
オートバックスやイエローハットのような業態を海外に展開する際に、
独資、合弁、フランチャイズいずれの展開をすることが望ましいか、
ということを検討する際に現地の法律が大きく関連することになります。
サービス業は独資で進出できない場合が多いです。
日本で確立したチェーン展開のノウハウで海外展開をしようとしたところ、
独資では進出できないために合弁で進出し、
現地パートナーにノウハウを奪われて結果として撤退することになったという話は
決して珍しくありません。
むしろ成功事例よりもこういった事例の方が多いと思います。
新興国で高額な商品を販売する場合、割賦販売の制度の確認も必要です。
このように、小売・サービス業のような現地の一般消費者とビジネスをする業態の場合、
日本と海外は全く異なる市場です。
・法律
・流通構造
・文化
・現地消費者の所得水準や嗜好
・市場規模
・市場のポテンシャル
といったことを事前に調査することが不可欠です。
さらに新興国ではE-Commerceが急速に普及しています。
現地に小売やサービス業で参入するにしても、
インターネットの活用なしに展開することが難しくなっています。
逆に、だからこそフラッグシップのリアル店舗が重要であるという場合もあります。
小売・サービス業は「現場」が第一。
・日本で成功したから同じモデルを海外に展開する
・成功している同様の業態があるから、その業態と同じやり方で海外に展開する
といった考え方ではなく、国毎に十分な調査をした上で、
自社としての戦略を十分練り、かつ撤退戦略も準備して、
展開シナリオを構築することが重要といえます。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いします。
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