<第71号> サプライチェーン7
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第71号>
サプライチェーン7
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
今年の5月くらいから、Webinarの存在感が増してきました。
3月、4月頃はWebinarがこれほど乱発することになるとは思いませんでした。
そのため、その頃は、
Webinarにいち早く取り組んでいるところが勝つ、
とか、
オンラインのコンテンツはグローバルだ。
とか、
セミナーのあり方がこれから根本的に変わる
とか、
思っていました。
今になってみると、かなり大きく間違っていたと思います。
10月になった今、私が毎週楽しみにしているのは、
TECH PLAY。
若者が中心となって渋谷で開催している
デジタルテクノロジーのイベントです。
オフラインの渋谷イベントではなかなか参加する勇気がなかったのですが、
オンラインになってからは気軽に参加できます。
聞きたいけどなかなか聞けなかった質問も、
チャットで聞いたら答えてくれます。
当たり前ですが、
コンテンツが面白ければ、オンラインもオフラインでも、
面白いセミナーは面白いです。
オンラインならではのコンテンツ、
オフラインならではのコンテンツ、
オンラインならではの演出、
オフラインならではの演出
それぞれ良さがあると思いますが、
結局コンテンツが充実していれば、
どのような形でも、ファンは増えていくのだと思います。
ただ、オンラインは、ファンとなりそうな人に
存在を知ってもらう上では、
オフラインよりも強力です。
オフラインで充実したイベントを開催していて、
コロナ禍でオンラインに変更せざるを得なくなって、
オンラインで工夫しながら開催しているイベントは、
オフラインに戻ったときに、
ファンの数を大きく増やしているのではないかと感じます。
さて、今号の内容です。
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<第71号> サプライチェーン7
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日本の高度成長を最初にもたらしたのは軽工業、
特に繊維産業だったと思います。
秀でた視力と技能をもった、女工と呼ばれる方々が、
労働集約型の作業を凄まじい集中力で
完成させていったことが、日本に富をもたらしました。
その後日本は重工業が発展、自動車や弱電では、
世界的なブランドを輩出します。
しかし、労働集約型の産業はなくなっていません。
世界のどこかでは、やはりミシンや縫製など、
過酷な環境で手作業に取り組み、
その国の経済を支えている方がいらっしゃいます。
特に新興国では若い労働力が過酷な環境で手作業に従事しています。
2018年、バングラディシュのダッカで、
縫製作業に従事している方々が働いているビルが崩壊し、
1,000人を超える方が命を落とし、2,500人を超える方が負傷しました。
私たちが普段身につけている衣類の多くが、
こういった環境で働いている方々によって作られています。
それだけではありません。
コーヒー、チョコレートはもちろん、それを加工する工場も、
若い労働力なしには回っていきません。
しかしこういった現実が、「サプライチェーン」という
かっこいい言葉で隠されています。
私たちの衣食住を支えているグローバルブランドの
サプライチェーンの先っぽには、何かしらの手作業が存在しています。
その方々の健康と安全と教育の機会が確保されない限り、
世界は本当の意味で豊かにはなれません。
SDGsはこの問題に切り込んでいます。
資本主義社会がこれまで目を向けなかった問題に、
世界中の人の注目が集まるようになっています。
ネスレなど、欧米トップブランドはいち早くこの問題の解決を掲げ、
CSV経営に取り組んでいます。
サプライチェーンの充実を、「効率」だけに求める考え方は、
成り立たなくなっていくと思います。
これまでは、サプライチェーンはコスト削減を追求し、
様々なしわ寄せを低所得層に押し付けてきました。
これからは、サプライチェーンは、
世界中の人々の共存共栄、豊かさの追求、
教育水準の向上という、私たちの究極の目標を達成するための、
方向に向かっていくと思います。
これまで様々な問題を引き起こして、恩恵を享受してきた、
私たちジェネレーションX世代がこの道筋をつけることなく、
デジタルテクノロジーに馴染み、
貧困や環境といった社会課題を生まれたときから認識している、
ジェネレーションZ世代にバトンを渡すことは
できないと思います。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。