本日は調布市にある武者小路実篤記念館を訪れました。

5週間毎に企画展が開催されていて、今は「実篤、欧米へ行く」が展示されています。ピカソから寄贈された絵も実物が展示されていて、展示企画としてもとても貴重ですが、初めて訪れた私にとっては、実篤氏の人となりに触れることができ、本当に貴重でした。

白樺が創刊された時、上流階級の青年に文学が分かるか、と厳しい批評を浴び、シラカバを逆さまから読むとバカラシと行った書評までされたそうですが、刊を重ねる度に評価が高まり、160号まで続いたそうです。

実篤氏は60余年にわたり、7000篇を上回る作品を執筆し続けたとのこと。

そしてその展示されている作品のすべてに、私個人としては素朴さと温かさを感じました。文学者として鋭い視点と表現力を持ちながらも、自然と人を愛し続けた人だということを強く感じました。

一つの創作物を生み出すのは、凄まじいまでの精神力が必要となります。なぜ、創作し続けることができるのか?その理由は、様々だと思います。ただ、本日の展示を見て私は、実篤氏の場合は、日々生きる中で、大切にしている感情を、そのまま、大事に、丁寧に表現し続けたのかな、と思いました。

生きている限りは、食い違いもあるし、衝突もあるし、出会いもあるし、分かれもあるし、難しいことはキリがないけど、でも、みんな、それぞれに譲り合って、認め合って、助け合って、生きています。

以下、美術作品からの抜粋です。

君は君 我は我 されど仲よき

共に咲く 喜び

この道より 我を生かす道なし この道を歩く

雨が降った それもいいだろう 本が読める

一つ一つの出来事に感謝し、一つ一つの出会いに喜ぶことができない限り、こういった文章は生み出せないと思います。

また一つ、大きな目標ができました。

2020-07-24 | Posted in BlogNo Comments » 

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