<第52号>コネクティッド

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第52号>
コネクティッド
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

データは普段の私たちの活動には気がつかないことを
教えてくれます。
それは時として、人を束縛する可能性があります。

例えば・・・

最初は、仕事ができる人の仕事の仕方と、
仕事ができない人の仕事の仕方を比較して、
データ分析して、仕事ができる人の仕事の仕方を
みんなで実践するというところからスタートすると思います。

そして、みんなが仕事ができる人の仕事の仕方を実践したとしても、
まだ個人差があることに気がつきます。
そこで、今度は、仕事ができる人の生活の仕方と、
仕事ができない人の生活の仕方を比較するかも知れません。

もしこうなってしまうと、豊かな生活から距離が遠くなってしまいます。

豊かな生活をおくるための仕事なのか、
仕事の効率をあげるための生活なのかという議論は論外です。

しかし最近、実際に起こっていることは、
この逆です。

かつては、会社の指示を受けて転勤をすることは普通でした。
転勤は本人だけでなく家族も巻き込みます。
かつては、土日は接待ゴルフということも普通でした。
お父さんは子育てにさく時間がなく、お母さんに育児を押し付けていました。

最近は、転勤不要という考え方もたくさんあります。
イクメン、イクボスということもあり、
父親の育休も奨励されています。
接待ゴルフで、ボール探しのためだけだけに
日曜日に無給でゴルフ場に行っていたという話を信じる若者は、
もはやいないでしょう。

これは、データを持った人たちが、人々を正しい方向に導くための、
強い意思を持っているからです。
データは、人を束縛することも、自由にすることもできます。

今、社会全体のデータを集めることができるのは行政です。
地域のデータ、産業界のデータなど、様々なデータが、
中央省庁に集約され、それらのデータに基づき、
メンタルヘルスの対策や、産業競争力強化や、ネットワークインフラ構築や、
様々な課題が分析され、解決のための指針が提示され、
国会で議論され、民主的な手法で予算化され、
そして行政によって遂行されています。

一方で、近年「データはオイル」と言われており、
新興企業がデータは独自にどんどん集め始めています。
大手ネット通販企業は、中央省庁が入手できないようなデータを
すでに大量に保有しています。
民間企業である以上、こういった企業が追求することは、
人々を正しい方向に導くことよりも、自社の利益を最大化することです。

したがって、何かしらの新しい秩序が確立されないと、
私たちの生活は束縛される方向に向かい兼ねません。

そして、その新しい秩序として期待されているのが、分散型社会です。
相互監視によって、間違った方向に行くことを、お互いに制御します。

魚の群れが、秩序だって動くコトで、大型捕食動物から身を守るのと
同じように、誰かが道を指し示さなくても、
一人だけ間違った方向に飛び出てしまうと、パクッと大型捕食動物に
食べられてしまうような、そんな秩序が分散型社会で実現するかも知れません。

もちろん、その分散型社会を実現するのはデータの力。
どのデータを取得するのはIoT。
そのデータを扱うのはAI。

どんな秩序になるのか、誰もまだ分かりませんが、
自発的な自粛活動で経済活動をストップさせなかった日本が、
コロナ感染者や死者を低く抑えることができたことは、
この分散型社会の可能性に、期待を与えてくれていると思います。

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<第52号>
コネクティッド
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Mobility as a Serviceが注目されています。

トヨタがソフトバンクと組んで設立したMONETテクノロジーによる
eパレットは、モビリティが実現する未来の構想を提示してくれましたが、

今度、トヨタがNTTドコモと一緒に組んで東富士で取り組むことを
発表したWoven Cityはスマートシティが実現する未来の構想を
提示してくれています。

公共交通機関とか、自動車といった移動手段を基準とした考え方よりも、
スマートサービスやコネクティッドという社会インフラを前提とした
モビリティのあり方そのもの、つまり、データを基準とした考え方が
ベースとなっています。

これらの構想では、車や住宅といった、トヨタ自動車やトヨタホームの
中核の事業が、街という上位概念に含まれる位置づけとなっています。

そして、街の概念に含まれるのは、トヨタの事業だけではありません。
私たちの生活にかかわるあらゆるIoTが結び付けられています。

キーワードは、コネクティッド。

スマートシティプラットフォームにあらゆる設備・サービスがつながることで、
データマネジメントが実現し、より豊かな生活を実現します。

より豊かな生活の中には、当然、環境負荷の低減、エネルギー利用の最適化、
公平なサービスの利用といった、経済的な豊かさだけでなく、
社会的な豊かさも含まれることになると思われます。

コネクテッドが、社会的豊かさを実現することができる大きな理由は、
データを扱う主体が、街そのものであるということ。
表現を変えれば、その街で暮らす一人一人の住民であるということ。

そのことを、まさに、分散型社会を意味していると思います。

一人の人が、スマートシティで、素晴らしい取り組みを始めたとします。

スマートシティでは、その取り組みが、データで見える化され、
街全体での取り組みにつながる可能性があります。

街全体で素晴らしい取り組みが実現すると、今度は、
ネットワーク回線で、グローバルに世界中のスマートシティに伝達されます。

そうすると、グローバルのスマートシティで、その素晴らしい取り組みが
実現することになります。

それもまた、モビリティの一つだと思います。

こんな素晴らしい社会がスマートシティで実現して欲しいな、と思います。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2020-05-31 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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