<第47号>デジタルマーケティング その3

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第47号>
デジタルマーケティング その3
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

2013年頃、中国浙江大学内にあるサーバルームを訪問させていただいたことがあります。
当時ですら、そのサーバの圧倒的な数に驚き、
そして綺麗に整頓されて神秘的に動いていることに魅了されました。

その数ヶ月後、同じく浙江省にあるAlibabaに訪問した時、
浙江大学と同じような雰囲気を想定していたのですが、
パステル色のキャンパス、トレーニングジム、
建物ごとに発信している7にまつわるストーリーや
すてきな書店などがあり、技術に圧倒されるのではなく、
むしろ、職場としてすてきだな、と思いました。

浙江大学は研究機関、Alibabaは企業。
どちらも大量のデータを高速に扱っています。
携わっている内容は非常に似ていても、
役割が違うと、ここまで外見が違うものだと、
刺激を受けたことを覚えています。

それ以降、Alibanaにも浙江大学にも訪問していません。
それぞれ世界トップの企業、そして研究機関として、
知名度、信頼性、注目度、期待は、
当時よりも格段に上がっています。

きっと浙江大学のサーバルームの規模と精度はもっと上がっていて、
アリババの職場としての雰囲気はもっと洗練されていて、
それぞれの外見はもっと異なっているんだろうな、と思います。

通常、高層ビルには、地下4階くらいまであって、
その陽があたらないところで働いている人たちが、
地上の華やかな雰囲気を支えています。

表に見えているものだけが本質だけでなく、
その後ろには、膨大な数の関係者がいて、
そしてそれぞれの関係者が、それぞれの歴史・経験・技術を持っています。

そして、時として、地下で働いている人には地上の景色が見えていても、
地上で働いている人には地下で働いている人には見ていないことがあります。
そうなった時に、高層ビルは揺らぎはじめてしまいます。

外観は作られたものであり、外観だけ見ていても、本質はわかりません。
超一流の機関というのは、外観も、その裏側も、細部に渡って、
一本、筋が通った理念でがっちりと固められているのだと思います。

超高級車でも、ネジ一本に不具合がおこると不良品です。
サプライチェーンのチェーンの意味は、
本質的には、そういうところなのではないかと思います。

さて、本号の内容です。

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<第47号>
デジタルマーケティング その3
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マーケティングとセールスとの役割分担が明確になっていないことがあります。

マーケティングは、本質的には集客です。
セールスは本質的には、お金を回収することです。

この2つは根本的に異なります。

かつては、商社など、営業を中心と企業の多くは、
営業職の新入社員に対してまず与信管理から教育していました。
手形取引が行われていた頃は、営業の新人の最初の仕事は、
手形を回収することでした。売ることを覚えるのはその後です。

市場がグローバル化する前は、マーケティングの仕事は、
チラシ作りでした。チラシ1枚打つのに、いくらかかって、
どれくらいの見込み案件をもってこれて、というところまでを
少数精鋭のマーケティング部隊が取り組み、
そこから、どれだけのお金を引っ張ってくるかは、営業の仕事でした。

しかし、デジタル時代の今、マーケティングと営業のいずれも、
デジタルに変わりつつあります。デジタル化されれば
されるほど、営業とマーケティングの境界線が見えなくなってきています。

今、多くの営業が、見込み客を獲得するまでの仕事をしていると思います。
ルートセールスという言葉は過去のものになりつつあり、
既存客に製品を販売しているだけでは、成長は見込めないといった
プレッシャーまでかかるようになっています。

さらに今、調達もデジタルに変わりつつあります。

既存の調達先から安定的に調達するだけでなく、
コストダウン、BCPの観点、そしてグローバル展開の観点からも、
最適な代替リソースを世界中から常に探し続ける必要があります。

昔の言葉を借りれば、仕入れができなければ販売はできません。
世界中から最適な調達リソースを探すことは、自社の競争力に直結します。

従来のやり方では、海外から調達先を探すことはできないので、
調達先を探すにも、調達先の集客、つまり、マーケティングが必要となってきています。
そしてグローバル市場では、グローバルマーケティングで、世界中から調達先を
集客しなければなりません。

つまり、かつての、パーチャス・マーケティング・セールスという役割分担が今、
変わりつつあり、デジタルマーケティングがまずあって、
そこからパーチェスやセールスにつながるようになっています。

表現を変えれば、デジタルマーケティングは、すべての入り口であり、
そこができているかどうかが、企業の本質的な競争力を
左右するほどになってきています。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。


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2020-04-26 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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