<第39号> ローカリゼーション その1

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第39号>
ローカリゼーション その1
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

フランス語の勉強のために、アンスティチュ・フランセに通い続け、
まもなく7年目になります。

驚くべきことに、最初から最後まで授業には日本語は使いません。
さらに、辞書は禁止。
その代わりに、先生は体を使って教えてくれます。

フランス語を外国語として覚えるのではなく、
赤ちゃんが言葉を覚える感覚で一つ一つ学んでいくので、
学ぶというよりも、身につけていくという感覚です。

だから、文法を学ぶのも、堅苦しく学ぶのではなく、
文章の中で出てくる表現を通じて学んでいきます。
そのため、毎回、テーマがあります。

私が通っているクラスでの今週のテーマは、consommation.
つまり英語のconsumeですが、もちろんそのトピックは、
エコやテクノロジーなど、社会性と結びついています。
フランス語を学ぶ以前に、消費活動について学び、
その文章で出てくるフランス語を覚えるとともに、
その文章で出てくるブランス語文法を学びます。

6年間、いろんな方とクラスメートになりましたが、
授業がつまらないという声を一度も聞いたことがないのは、
そもそも勉強をしているという感覚ではないからだと思います。

語学を学ぶということは、
日本語とその言葉を置き換えるということではなく、
その言葉の後ろにあるものを理解して、
日々、気づきを得ることの繰り返しだと思います。

さて、今号からは現地化について、
取り上げさせていただきます。

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<第39号>
ローカリゼーション その1
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グローバル市場に取り組む上で、
日本と海外という2つの市場で考えてしまいがちです。
しかし、アジアと欧米は全く異なる市場であり、
GDP世界一位の米国と二位の中国も全く異なる市場であり、
もっと言えば、北京と上海も異なる市場です。

そのため、海外を「日本以外」という考え方をしていると、
それぞれの市場をとらえかねてしまいます。

例えばマクドナルド。

マクドナルドは全世界で共通のロゴですが、
タイのマクドナルドにいくと、ドナルド君は
両手を合わせてタイ式の挨拶のポーズをとっています。

日本には日本人にあったメニュー、
シンガポールにはシンガポール人にあったメニューがあり、
それぞれの打ち出し方で、現地人の嗜好を捉えています。

このように、グローバル展開においては、
各国特有の市場を分析した上で、
自社のブランドを維持しながらも現地の嗜好に合わせた
調整をしていく現地化が重要です。

そして、翻訳の世界では、
ローカリゼーションという分野があります。

例えば、日本で当たった日本語のキャッチコピーを
そのまま英語にして、
インドネシアでPRしたとしても、
日本人が日本のキャッチコピーを見た時と同じような感覚で、
インドネシア人が受け取ってくれるはずがありません。

日本でそのキャッチコピーがあたったのは、
日本語の後ろにある、日本の文化、そして日本人の感覚にあった
キャッチコピーだから当たったのであり、
同じ効果を海外で求めるならば、
まず現地語にすることはもちろん、
キャッチコピーの背景にある、各国特有の文化や特徴を把握することが重要です。

そういった、各国特有の事情を把握して、現地語に翻訳することを
ローカリゼーションと言います。

全世界に拠点を持っているグローバル企業でも、
こういったローカリゼーションでは専門家を活用しています。
もし打ち出し方を間違ってしまうと、
そのブランドそのものを傷つけてしまう可能性があるからです。

次号から、このローカリゼーションについて、
詳しく見ていきたいと思います。

今号の内容は以上です。
来週もよろしくお願い申し上げます。

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2020-02-16 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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