<第26号> GDP その8ベトナム
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<第26号>
GDP その8ベトナム
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ベトナムの人口は約9500万人。
今も人口は増え続けていて、1億人に達する日も遠くありません。
今、地球上で1億人以上の人口を持つ国は、
中国
インド
アメリカ
インドネシア
ブラジル
パキスタン
ナイジェリア
バングラディシュ
ロシア
メキシコ
日本
以上、11か国のみです。
その次に来るのが、ベトナムとフィリピンです。
ベトナムといえば、親日のイメージがあります。
日本で働くことに憧れを持ってくださる若者も多く、
日本語を勉強する若者も多いです。
日本語だけでなく、旧社会主義国のため、
昔の知識層はロシア語を勉強しましたし、
その前はフランスの植民地だったこともあるので
フランス語を話す方々もいます。
何よりも、海外各国から貪欲に技術を学ぼうという
若者に姿勢に驚きます。
国策としてIT産業を奨励しており、
優秀な人材が海外で最新のIT技術を学んで、
ベトナムで起業しています。
さて、そんな伸び盛りのベトナムの一人当たり名目GDPです。
2009年 1,160ドル
2010年 1,273ドル
2011年 1,517ドル
2012年 1,748ドル
2013年 1,907ドル
2014年 2,052ドル
2015年 2,109ドル
2016年 2,215ドル
2017年 2,389ドル
2018年 2,590ドル
毎年伸び続けているとは言え、まだ
日本の一人当たり名目GDPの6.5%の水準です。
年間の所得が30万円にも満たない水準で、
まだまだ貧しい方がたくさんいらっしゃいます。
日本はODAの技術供与などで
今もベトナムを外交的に支援しています。
一方で、所得水準が低く、かつ豊富な労働力があるということは、
製造業にとっては大きな魅力です。
若くて優秀な人材を、比較的安い賃金で雇用することができます。
米中貿易摩擦で中国の製造拠点をベトナムに移す例が
目立ってきましたが、その前から、
ハノイ、ハイフォン、ハイズオンといった地域に
多くの日本企業がベトナムに製造拠点を設立してきました。
東側の港で貨物を積み上げ、そこから成長著しい東南アジア各国に
陸路で輸送できるというインフラも整いつつあります。
ベトナムからミャンマーまで陸路で移動した先には、
巨大なインド市場があります。
電力など、インフラ面の課題がまだありますが、
かつての中国のように製造拠点として発展するポテンシャルがあり、
進んだIT技術が、さらにそれをサポートすることになると思います。
ベトナム人の平均年齢はまだ20代。
日本の平均年齢は40代後半。
人口の伸び率と、若年層の数、そして勤勉さを考えると、
ベトナムの成長が楽しみです。
ベトナムは南北に長く、ベトナム市場をみる上では、
少なくとも3つの地域に分けて考えなければなりません。
ベトナム市場については、またの機会で取り上げさせていただきたいと思います。
今号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。