<第20号> GDP その2韓国

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第20号>
GDP その2韓国
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の古白です。

ビジネスの成功を決定づける要因は様々ですが、
個人の「能力」が成功を左右することはほとんどないと感じます。

どれだけ素晴らしい製品を作っても、
タイミングが悪ければ売れません。
タイミングは市場のニーズ、競合の存在など、
様々な要因によって左右されますが
これらはいくら能力がある人でも自分でコントロールすることはできません。

ビジネスの傾向を決定づける要因として重要なのは、
人を動かす熱意、困難があっても逃げない決意、
そして人脈だと思います。

人脈は決して影響力のある立場にある人とのコネクションといった意味ではありません。

確かにそういった人の力を借りることでうまくビジネスが立ち上がることが
あるかもしれませんが、他人に依存している限りは成功はしないでしょう。

やはり貴重な人脈とは、「力を貸してくれる人脈」ではなく、
「厳しいことを言ってくれる人脈」だと思います。

ハイテクで世界を牽引するシリコンバレー。

シリコンバレーで生まれた企業が成功するのは、
その地域でお互い助け合う環境があるからではなく、
お互い生き馬の目を抜く気持ちで、
切磋琢磨する環境があるからだと思います。

さて、今号の内容です。

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<第20号>
GDP その2韓国
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日本の隣国であり、パートナーであり、
競争相手でもある韓国。

サムスンやLGの携帯が世界で売れるほど、
村田製作所、TDK、太陽誘電といった日本メーカーの
電子部品が売れるという環境にあります。

同様のことは自動車や造船の分野でもあります。

また韓国のエンジニアリングメーカーが
海外でプラントを受注すると
ポンプやタービンを供給するのが日本企業だったり、
長期ローンを提供するのが日本の金融機関だったりします。

このように日本と韓国の経済は、
目に見えない部分も含めて密接に結びついています。

さて、韓国は一人あたりの名目GDPに注目したいと思います。
日本の一人あたり名目GDPを括弧内に記載して、
比較したいと思います。
※単位:ドル/データ:JETROホームページより引用

2009年 18,300 (41,014)
2010年 22,083 (44,674)
2011年 24,084 (48,169)
2012年 24,350 (48,633)
2013年 25,886 (40,490)
2014年 27,805 (38,156)
2015年 27,097 (34,569)
2016年 27,607 (38,805)
2017年 29,744 (38,344)
2018年 31,370 (39,306)

ドルベースのデータは為替の影響が大きいため
国内の消費力を直接反映しているわけではありませんが、
日本の一人あたりGDPが10年前の数値を下回っているのに対して、
韓国の一人あたりGDPは10年前の約1.7倍となっています。

日本同様にOECD加盟国であり先進国である韓国ですが、
一人あたりGDPでは日本を大きく超える成長率を続けています。
人口が減りながらも生産性を向上させて、
一人あたりGDPを増加させていることがわかります。

2009年の一人あたり名目GDPでは、
日本は韓国の倍以上でした。
2018年の一人あたり名目GDPでは、
日本と韓国はあまり変わらない水準になっています。

これからは、日本とほぼ同じ購買力を持つ消費者がいる、
韓国の消費財市場をもっと注目する必要があると言えるでしょう。

韓国は、10大財閥がGDPにおいて高い割合を占め、
プラント、造船、自動車、家電だけでなく、
食品、化粧品といった消費財においても、
10大財閥が率先して中国含めたアジア市場を積極的に開拓してきました。

日本企業が海外市場で競争するのは10大財閥であり、
日本市場と韓国市場ではそれぞれ住み分けがなされてきました。

政治的には今、韓国と日本の間には大きな問題を抱えていますが、
経済としては、お互いもっと切磋琢磨して、相互依存して、
といったことが必要で、
かつそれができる状況になってきていると言えます。

本号の内容は以上です。
次号もよろしくお願いいたします。

2019-09-29 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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