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大学に入った時、先輩が車に乗っていました。すごく驚きました。なんと、学生が車に乗ることができるのか?と。大学に行くと、学生用の駐車場があります。大学が山の中なので、車通学が当たり前でした。

そのうち、先輩達が乗っている車の多くが、知り合いから安く譲り受けた中古車であることがわかりました。みんながんばってバイトしてためたお金で車を買っています。

当時は軽自動車、シビック、スターレットといった車に乗っている友人が多かったです。みんな自分の車を愛して大事に乗っていました。海に行ったり、山にいったり、最高に楽しかったなと思います。

社会人になって、新車を買いました。200万円もする車で、とてもそんなお金はありません。しかし、全額ローンで購入することができました。新車は最高です。一度、いい車に乗ると、学生の時のように、車に乗るだけで大満足というわけにはいかず、もっといい車が欲しいと思うようになってしまいます。そして、お金がなくても、借金すれば買うことができてしまう。最高です。

当たり前ですが、借りたお金は返さなければなりません。200万円も借りれば、毎月何万円も返すことになります。新車を買ったときは嬉しいですが、借金が残っている間に、もう次の車が欲しいな、と考えてしまいます。

そして、毎月何万円も返しているということは、その分、生活の質を落とさざるを得ません。高額な車を買ったのだから当たり前です。でも、そうやって、高い買い物をすればするほど、他のところで財布の紐を締めることになります。

車のローンが終わったら、今度は家を買いました。こんどは何千万円という借金です。毎月の返済は何万円ではなく、十万円を超えることになります。その分、生活の質を落とさざるを得ません。給料は上がっていないのに、毎月返済する金額は増えているので、前よりももっと生活の質を落とすことになります。

借金のお金で、夢を買いました。銀行様には大変感謝。60歳すぎても、借金はたっぷり残っていますが、若いうちに家を持てたのは嬉しい。もし借金ができなかったら、今だに自分の家は絶対に持てていません。

銀行は、将来の自分と現在の自分を仲介してくれるのだと思います。そして、保険は、将来の自分を担保してくれる。

でも、先に手に入れてしまうと、既得権になってしまいます。だからどんどん、将来の自分を苦しめることになる。将来の自分にお金を借りていることは、忘れてはいけないな、と思います。

日本は豊かな国です。でもその豊かさの一部は、将来への借金によって成り立っています。MMTといったことが言われていますが、何が真実であったとしても、今、豊かなのは、将来の豊かさを犠牲にしているということは間違いありません。

既得権を主張することよりも、お金を貸してくれている将来の人々への感謝の気持ちを忘れないことの方が、大事だな、と思います。

そのためには、何ができるかな?

少なくとも、木を植えると、木が育ち、二酸化炭素を吸収してくれて、さらに木材として建設資材や紙の原料になってくれるような気がします。今、お金を将来から借りざるを得ないならば、将来のための投資を怠ってはいけないと思います。

2019-05-17 | Posted in BlogNo Comments » 

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