Succeed
Succeedという言葉には、成功するという意味とあとを継ぐという意味があります。
英語には、日本語のように文字自体が意味を持つことはありませんが、この言葉を見ていると、CCと二つ、EEと二つ、それぞれ続いていて、なんとなく後ろに引き継がれていくような感覚を持ちます。もっともそんなことを考えるのは中国人と日本人くらいでしょうが。
日経コンピュータの1年くらい前の記事に、これまでに一人の人物が世界一の大富豪と、時価総額最大企業のCEOを兼ねることは困難で、何年もの間世界一の大富豪だったビル・ゲイツ氏でさえも、CEO在任中はマイクロソフトを時価総額世界一にすることはできなかったことが記載されています。そしてジェフ・ベソス氏が、それを実現するということも。
Successになると、eが一つ減り、sが二つつきます。なんとなく、ssでキュキュっと止まろうとしているようなイメージを持ってしまうのは私だけでしょうか?Sucessiveとか、successorには、連続するとか、後継者とか、引き継いでいくことを意味としてもっていますが、sucessだけになると、どうしても成功の意味合いが強くなり、それも、結果としての成功でなんとなく終わってしまった感じを受けます。
今年、アマゾンが時価総額世界一になり、実際にジェフ・ベソス氏は世界一の大富豪と世界一の大企業のCEOを兼ねることを実現しました。Sucessなのが、それともSucceedingなのか?
ジェフ・ベソス氏を見ていると、全くSuccessとは思っていないように感じます。きっと次の挑戦の一つに過ぎないと思います。では、ジェフ・ベソス氏の後継者は誰か?
誰もが誰かから、何かを学んでいます。誰もが誰かに、何かを教えています。私は父と母から学んだことを息子と娘に教えています。私も弟たちも父の会社を継ぎませんでしたが、父の教えを継いでいます。父は祖父の会社を継ぎませんでしたが、きっと祖父の教えを継いでいたはずです。弟たちはそれぞれ独立していますが、弟たちの子供たちも、それぞれ弟たちの教えを継いでいくと思います。この流れからすると、それぞれが立ち上げた会社はいつまでたっても大きくならないけど、教えだけは、網の目のように、子供たち、孫たち、ひ孫たちへと幅広く広がって、引き継がれていくのだろうなと思います。
弟家族と一緒に食事をしました。弟の子供たちも全員立派な大人です。親からだけでなく、ジェフ・ベソス氏のような人からも自らの感性で、それぞれなりに教えを引き継いでいくのだろうなと感じました。
私には、人様に偉そうなことを言えるような経験も実績も、財産も一切ありませんが、Succeedできることは何かしらあるはずですので、しっかりとSucceedしていかなければならないな、と、故郷で地域社会で、地域文化のSucceedにも取り組んでいる弟の話を聞いて、思いました。