innovation

イノベーションは常識の延長線上ではないところから生まれます。偉大なる発明は何度も常識的な試行錯誤が繰り返された後で、一つの非常識な偶然から誕生することが多い。

ビジネスの世界では、イノベーションによって既存の常識を打ち破り、新しい秩序を作り上げた企業が莫大な利益を手にすることになります。一方で政治の世界では秩序の変化はイノベーションではなく革命、つまりレボリューションによって起こってきました。

レボリューションは突然は起こりません。また、一人が起こすものでもありません。蓄積されたパワーが爆発するのがレボリューション。

 

米朝首脳会談。果たしてデタントのように世界の秩序を変える程の結果をもたらすことになるのか?ビジネスマンであるトランプ大統領はディールという表現を使います。トランプ劇場と言われるように、軸はぶれていませんが一見破天荒と思われる行動をとります。米朝首脳会談はもしかしたらある意味、イノベーションなのではないかと思います。外交努力を積み重ねて、落とし所に誘導するシナリオを作るのではなく、信頼し合う相手と腹を割って話し、その場で決める。その2人が世界の運命を握っている。

政治家がツイッターを駆使したり、すでに政治の世界でもイノベーションが始まっています。米朝首脳会談の中身も重要ですが、ここに至ったプロセスと、そこで行われたパフォーマンスもまた重要だと思います。

紛争は常に境界の上で行われます。38度線が境界でなくなる日がくると、次の境界は、朝鮮と中国の国境になるのか、それとも韓国と日本との国境になるのか?

今も、境界線の人々の犠牲の上で世界の平和が保たれています。境界線の上に住んでいる人々は、豊かな国々の利害の間に挟まれています。残念ながら、これが世界が今平和な理由。そんなことがずっと続いていいはずがありません。

世界が一つになるためには、政治も経済も両方必要です。政治のイノベーションもある意味必要だったんじゃないかなと思います。これから、大変になるかもしれません。日本が境界線になったら、今度は日本が自らを犠牲にして、世界の平和を守る立場です。誰もがそれは御免こうむりたいところですが、現実にその役割を担っている国が、人が、子供がいます。

もし、大変なことになったとしても、それを乗り越えて、そしてその先に世界が一つになって、誰かの犠牲の上になりたつ平和ではなく、本当の平和がやってくると信じたいと思います。

2018-06-14 | Posted in BlogNo Comments » 

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