カード遊び – playing cards –

ジーニアス英語辞典でTrumpをひくと「切り札」とあります。他にも「最後の手段」「頼りになる人」という訳があります。Trump upで「でっち上げる」「捏造する」。trumperyで「見掛け倒しの物」「くだらないもの」。

トランプは、ダイヤ、スペード、ハート、クラブの4種類で13枚ずつのカードから成り立ちます。1がエース。11がジャック。12がクイーン、13がキング。ジャックは召使いや労働者です。カードゲームの成り立ちは知りませんが、11よりも12や13の方が上というのはなんとなく意味がわかります。12よりも13の方が上というのは今や成り立たないでしょう。それよりも12という意味の深い数字がクイーンを指すということの方が重要な意味を持つような気がします。そして不吉な数字である13がキングを意味することも。

ダイヤはお金の象徴か?ハートは愛の象徴か?。想像が膨らみます。ともに色が赤です。それは情熱を意味するのか、それとも欲望を意味するのか?

スペードとクラブの意味するところは全くわかりません。ただ、クラブは3つの丸から成り立っています。そう考えると、軍隊か?スペードは武器か?

愛があり、お金があり、そして戦いがあります。戦いの結果、勝者はダイヤを得ることはできるでしょう。ハートを得ることはできるのでしょうか?強い種族が生き残るという大原則からすると、結果的に勝ったものがハートを得ることができるような気もします。

そもそもなぜトランプでゲームをするのか?ゲームとは勝ち負けを決めるために行うのか、それとも楽しむためか?そもそも楽しいという感情は、勝ち負けがあって初めて成り立つような気がします。そうするとすべてのことは争いにつながり、争いから得ようとするものはハートかダイヤであるような気もします。トランプが「最後の手段」という意味を持つということは、人は争いを続けた結果、ボロボロになるまで戦い続けて、最後はカードゲームに落ち着くということでしょうか?

先週、名古屋ウィメンズマラソンを見に行きました。感動、感動、感動。松尾芭蕉の、「松島や、ああ松島や松島や」の気持ちがよくわかります。すばらしすぎて、言葉になりません。特に車椅子の部の表彰式。全員知らない方々ですが、目が離せません。涙が止まりません。人間って、あんなに素敵な笑顔ができるんだという驚きです。努力をした人、乗り越えた人だけがたどり着ける領域。その結果があの笑顔なんだなって思いました。

 

週刊少年ジャンプなど、男の子が読む漫画のヒット作は常に戦い。ドラゴンボールもワンピースも。子供たちは、仮面ライダーとか、ゴレンジャーなどの戦隊モノを見て真似をします。男の本能から戦いを拭い去ることは不可能でしょう。脳みそが極端に発達した人間という哺乳類は、武器を使うことによって体力の差を乗り越えることを知っています。数の力を知っています。ジャックがスペードとクラブによって、キングになることができることを知っています。でも、ジャックはキングになった時に、自分は何も手に入れていないことに気がつくでしょう。ああ、自分がやっていたことは、ただのカード遊びだったんだって。そして、クイーンは、最初から、そのことを知っている。だからクイーンはすべてを包み込みこむ12というポジションにいて、11と13の間にいるのでしょう。カード遊びなど最初から必要のないポジション。

世の中物騒になってきています。朝鮮半島という同じ民族の人々たちが住む土地を舞台に、北と南に分かれて、今にも戦争が勃発しそうな勢いです。鍵を握っているのはアメリカという世界の警察の役割を担うことを諦めつつある大国。北朝鮮のミサイル発射の時、北朝鮮のテレビに出ていた北朝鮮の学者の方の顔を見ていると、とても北朝鮮で生まれ育った人とは思えません。

 

名古屋ウィメンズマラソンの女性たちの笑顔に勝てる男性はいるでしょうか?絶対にいません。4種類のカードの中で、最強のカードは、武器のスペードでも、軍隊のクラブでも、お金のダイヤでもないでしょう。ハートのはずです。努力した先にいるハートのクイーンの笑顔が最強。そして、この物騒な時代に、次のオリンピックは日本で開催されます。世界をハートで包むための絶好の機会です。それができなければ、オリンピックは開催できないかもしれません。人間の本能から争いを拭い去ることはできませんが、争いはカード遊びだってことに、ハートの取り合いだってことに、気がつくことはできます。

トランプが、「頼りになる」という意味になるのか、「でっちあげ」という意味になるのか?日本が担う役割は大きいと思います。

2017-03-20 | Posted in BlogNo Comments » 

Related article