亀 – go on –
コンサルティング会社に入社した時に、大師匠から教わったこと。「続けた者だけが生き残る」。大師匠は多くは語ってくださいませんでした。しかし忘れられない言葉です。そして最近、私なりの答えを見出しました。それは「亀」。
うさぎと亀の話で、うさぎがサボっている間に、亀が先にゴールに到着します。しかし、うさぎと亀の話は、本当は、ゴールなんか、ないんじゃないかなと思います。亀は、ずっと、ゆっくり、ゆっくり歩き続ける。歩いて歩いて、前に進み続ける。ゆっくり歩いているけど、止まらないので、確実に進み続けます。一方のうさぎは頑張って走ったけど、途中で止まってしまいます。どれだけ足が速くても、やめたらそこまで。
大器晩成という言葉があります。大器の定義は様々ですが、やはり自分が定めた目標を達成するためには努力が必要。どれだけ目標が大きくても、それに向かってコツコツと努力をして、最後までやめないことが唯一の成功秘訣と思います。能力がなくても、コツコツと取り組みを続けて、やめなければ、少なくとも目標には近づいています。
ITの技術が進み、ボタンを押すといろんなものが実現できるようになりました。スマートフォンで、瞬時に答えがわかるようになりました。これはこれで、素晴らしいこと。しかし、努力が一足飛びで成果につながってしまうと、人はコツコツと努力することを忘れがちになると思います。意識してコツコツしていないと、あっという間に年をとってしまう。
多様化して、専門特化して、どんどん物事は複雑になり、何が正しい答えなのか、一つ一つがわかりにくくなっています。でも、生きている以上は、正しいと思うことを、自分の頭で考えて、判断していかなければなりません。だからこそ、自分自身の柱を持つことが必要。一つのことをコツコツ続けている人は、この柱を持っていると思います。
昔、おぼっちゃまくんというアニメがありました。その主題歌で、「容赦無く厳しい人、おとうちゃまの教えは、ゆっくりいけ、じっくりやれ、亀に乗れ」。微妙に違うかもしれませんが、そんな感じの内容でした。この歌詞の奥の深さを最近感じています。