Health Care
ポケモン GOの大ヒット。
しかし、ポケモンGOがヘルスケアを目的にしているとは全く想像しませんでした。
WII FITがゲーム感覚で健康に良い運動を実現することは納得いきます。
あくまで目的が運動なので。
しかし、ポケモンGOはあくまでゲームを目的としたゲームです。
ゲームに熱中した結果、健康になる。
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よくリアルとバーチャルの融合と言われますが、
バーチャルの世界が広がっていくことに対して、危機感を抱く人は少なからずいます。
しかし、それが、遊びのためのバーチャルではなく、健康のためという大義名分があれば、
バーチャルも受け入れるようになっていくでしょう。
ブルース・マズリッシュ著 『第四の境界』に
「空想であれ野望であれ、人間と自動人形とを同一視するそうした考えは、少なくとも過去数千年間、人間の想像力にとりついてきた」
とあります。
私の世代は、ドラえもんを見て育ちました。機械が叶えてくれる人間の希望。
人間は本質的に、自分が実現したいものを実現する機械を生み出し、そしてそれに頼る性質を備えているのでしょう。
ポケモンGOは、人々の欲望を、健康という大義名分に置き換えてくれる「機械」かもしれません。
一方で今、世界的にHealth Careの重要性が注目されています。
かつては腹が減っていた人たちが、腹がいっぱいになると、それはそれで、病気という新たな恐怖に気がつきます。
空腹は、死という大きなテーマを目の前に突きつけてきましたが、腹がいっぱいになると、
死という大きなテーマを忘れてしまい、逆に病気が少しづつ人間の健康を蝕んてゆきます。
これからは、あらゆる消費財が、クウォリティではなくアウトカムが求められるようになるでしょう。
これを使うと健康になる。
これを使うと環境にいい。
これを使うと格差が是正されるなど。
ポケモンGOは、「これを使うと健康になる」のアウトカム。
人々の希望を叶える自動人形。
う〜ん。
ポケモンGOの大ヒットは、何か、もっと大きな意味を持っているような気がします。
まだよく理解できないので、引き続き考えてみます。