爆買い - dynamic shopping –
中国人が日本で爆買いをしています。
日本の製品が良いと、わざわざ日本まで来て爆買いしてくれるのは嬉しい限りです。
しかし、中国人が爆買いしているのは、日本でだけではありません。
世界中です。
しかも、観光客向けの製品ではなくきちんと良い製品をあらかじめ調べていて、それを買うそうです。
日本なら◯◯を買うのような感じです。
なぜ爆買いするか?
おそらく自国で販売されている製品を信用していないのではないかと思います。
海外に行って、信用のある製品を購入して、それを大切に人に送る。
製品のブランドだけではなく、どこで買ったか?ということも重要。
同じブランドでも、中国で購入した製品だと、「本物か?」と思われるのではないでしょうか?
しかも、ブランド品を中国で購入すると、日本よりも高い。
2009年~2013年くらいにかけて、軽工業の有名なブランドがアジア、というか世界の主力市場を
日本から中国にシフトしました。
銀座のブティックからナンジンルーやワイタン、ハイワイル―などの通りに一斉に重点戦略を移し、
実際にアルマーニやゼニアは莫大な売上を挙げました。
しかしリコノミクスで、共産党幹部の袖の下に統制がかかり、その一方で一般消費者の消費に日がつき、
購買ターゲットは富裕層から中間層にシフト。
中間層は、微信などで情報を共有する時代。
同じブランドでも、中国で買った製品が、日本で買った製品よりも、高くて質が悪かったとなれば、
じゃあ日本で買おうということになります。
幸い春秋航空など、中国は格安旅行に関して充実しています。
地球上の20%近くの人が住む中国。
中国人が一斉に、安い物、近くにある物よりも、遠くにある、本物を求めるようになっています。
これは、アダムスミスの神の見えざる手では説明できない現象なのではないかな、
と思います。