マネジメント – Management-
サラリーマンで一生を過ごすならば、マネジメントは経験しておいた方がよいと思います。
大きな人数で仕事をした方が、大きな仕事ができるから。
芸術家や職人として一生を過ごすならば、マネジメントが必要なのかどうか分かりません。
磨き抜かれた技に対して、顧客は対価を払います。
人数が多ければ、すばらしい作品ができるとは限りません。
そもそも、マネジメントとは何でしょうか?
管理して組織の規律を保つ事。
メンバーの力を最大限に引き出す事。
目標を達成するために組織を動かす事。
組織の利害を調整すること。
どんな言葉をつかったとしても、しっくりいくことがありません。
なぜならば、マネジメントの対象は常に人だから。
人が、人のために行うのがマネジメント。
マネジメントする立場が、なぜマネジメントするか?
メンバー一人一人が、何を目的としてその組織に帰属しているか?
それは、あらゆる組織体において、全部ばらばらのため、マネジメントのあり方は、
当然異なるでしょう。
一つ共通して言える事は、メンバー一人一人を理解しないと、マネジメントはできないということ。
だから、一人で管理できる組織は150人が限界と言えます。
実際150人名前と顔が一致するだけでも結構難しい。
最近は、サラリーマンでも、一人一人の仕事が専門特化していて、マネジメントがより難しくなっています。
マネージャーという肩書きがついても、マネジメントを放棄している人は星の数だけあるでしょう。
そんな中で、すさまじいマネジメント能力を発揮している方もいます。
カルビーのCEO就任後、7年連続で最高益を更新し続けている松本会長。
木曜日に松本会長のご講演を聴く機会があったのですが、
すさまじい覚悟に圧倒されました。
これならば、メンバーは、ついていかざるを得ないだろうな、と感じました。
覚悟を示して、実行して、成果を残す。
これが、今マネージャーに求められている能力。
そのためには、古からの慣習も変えなければならないこともあると思います。
多くの反対意見を受けながらもやり遂げ続けなければならず、孤独だと思います。
足を引っ張る人も、たくさんいると思います。
マネジメントは人と人。
だから、スキルも、セオリーもありません。
あるのは、愛と戦いと相互理解。
松本会長のご講演をお聞きして、そんなことを感じました。
ポジションとか、人事権とか、過去の栄光を振りかざす日本型経営は、成り立たなくなっています。
でも日本にアメリカ型の個人の成果を重視するマネジメント手法が当てはまるとは思えません。
そもそも日本とアメリカでは労働法が全然違う。
きっと、日本型経営よりも、もっと前の、赤穂浪士を束ねた大石内蔵助のようなサムライ型マネジメントが求められているのではないかな、と思います。