<第176号> 与信管理

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第176号>
与信管理
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

為替の変動が激しいです。
そして見通しがつきません。
COVD19、そしてロシア、インフレ。
この3年ほど、政治が経済の上位に位置していることを思い知らされることになりました。

市場調査ではPEST分析といって、
Political
Economic
Social
Technology
の4つの軸で調査・分析することが一般的に行われてきましたが、
それぞれの軸の重みも時代とともに変わることを感じます。

特にオイルショック以降はTechnologyの軸に重みがあったと思います。

中国のプレゼンスが高まり、欧米中心の秩序では成り立たなくなっている今、
Political Riskを正確に把握することが再び重要になっていると思います。

右にいくか、左にいくか。
その判断が、一つ一つの小さな決断が将来に大きな影響を及ぼします。

これからの市場はこの国だ、と思い大きな投資をしたら、
戦争が起こってビジネスどころではなくなったとか、
政権が変わって高い関税がかけられるようになったとか、
そういったことはいくらでも起こり得ます。

人類の歴史の中で、争いがなかったことはほとんどありません。
市場を解放するという考え方も、そもそもは冷戦時代の西側諸国からの発想です。

財務諸表が普及して、会計基準が国際的に平準化され、
数字を通じてある程度判断を下すことができるようになったのは
ここ最近のことです。

そして、同時に、数字に基づく判断がいかにあてにならないかということが
証明されたのもここ最近のことです。

先が見えない中で下した決断がいい方向に向かうかどうかは、
その決断が正しいかどうかよりも、いい方向に向い続けるために諦めずに取り組み続け、
万が一間違った方向に向かっていた場合でもすぐに軌道修正できる柔軟性を持っているかどうか、
ということが大切になるでしょう。

そして、想定外のことが起こった時に、自ら滅びないようにするための
リスクヘッジも重要です。

市場が大きくなればなるほど、取引のスピードが早くなればなるほど、
動き金額は大きくなり、そしてリスクは高くなります。
シンクタンクや取引信用保険の役割はますます増大していくことになると思います。

さて、本号の内容です。

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<第176号> 与信管理

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かつては海外の企業と取引をするにあたってはD&B等の市場調査レポートを取り寄せて
信用調査を設定することが当たり前でした。

大手商社はサブスクリプションでこういった信用調査会社と契約をしていて、
一件あたりのレポートは比較的安価に入手できます。

しかしこれまで市場調査レポートを入手したこともない会社が、
信用調査会社に初めてレポートを依頼するとその高額なことに驚くことになります。
信用調査会社は情報をビジネスの対象としているので高いのは当たり前です。
そこで、入手すべき情報を精査することになります。

信用調査会社も営利企業なので、当然つきあう相手を考えます。
どうしてもこの情報が欲しい、今回だけ欲しい、高くても欲しい
という企業に貴重な情報を安く提供する信用調査企業はないでしょう。

継続的に情報を入手する必要があり、他の信用調査会社とも付き合っているが、
長期的に考えて、いろいろ精査した結果、この信用調査会社と継続的に付き合いたい
という企業には、信用調査会社も競争力のある提案をしてくれるはずです。

では、初めて信用調査情報を入手しようという会社は、
最初の段階はある程度投資と考えて、高い価格を出さなければならないのか?

決してそんなことはありません。
日本にはJETROがあります。
JETROのビジネスライブラリーに行けば、
KOMPASSの情報を閲覧することができます。
有料のシンクタンク図書館には、
コファスの書籍が置いてあったりします。

そういうところで、無料で入手できる情報、
比較的安価に入手できる情報をみるだけで、
本当に必要な情報は何か、がだんだんわかってきます。

自分の必要な情報がわかっているクライアントは、
信用調査会社にとっても、「つきあう価値のある企業」ということになります。
その上で信用調査会社の影響にコンタクトすると、
信用調査会社が提供している情報は、
カタログに記載されているような内容ばかりではないことがわかります。

情報の価値は高く、その重要性はますます高まっています。
いい情報を入手できるかどうかは、
払うお金ではなく、情報を求める人のセンス、
そして人脈とコミュニケーションであるということは、
これまでも、これからも変わらないでしょう。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2023-01-15 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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