<第154号> カテゴリ その1 

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第154号>
カテゴリその1
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

栄枯盛衰と言われます。
誰もが永続を目指しても、永続することは難しい。

日本には100年以上続く企業がたくさんあります。
一方で100年以上、同じことを続けている企業は稀です。
100年間で時代が変わっているので、時代の変化に合わせて
自らも変化していかなければ生き残れません。
時代に合わせて100年続いたとしても、その先の100年も、
また存続できるかどうか分かりません。
その先の100年存続できるかどうかは、
いかに時代に柔軟に対応できるかどうかにかかっていると言えます。

ところが中には100年どころか、
その何倍も同じことを続けて存続している企業もあります。
日本酒、日本旅館、和菓子など。
これらの企業は逆に変わらないところが存続理由です。
伝統を守り、和の心を重んじることで、普遍的な価値を提供しています。

一概には言えませんが、東洋と西洋の思想の違いもあると思います。
仏に帰依する東洋と、神に畏怖する西洋では、
伝統と変化に対する考え方が根本的に異なると感じます。

日本では、伝統を尊重する際に、景観、書物、絵画といったものよりも
心や道を重視します。
中国や韓国も同様であるように感じます。
その心は西洋には簡単には伝わりませんが、培ってきた、継承してきたものが、
国境、文化、宗教を超えて、人に響くことは間違いないです。

円安が進んでいます。
この円安は私たちの身近な生活に影響を及ぼす以上の変化をもたらすと感じます。

短期的には、日本企業が海外企業に買われることになるでしょう。
気がつけば、円安以外にも、日本企業が海外企業に買われる条件は整っています。
日本の高度成長を支えた高い技術を持った企業が、
どんどん海外に買われていくことになると思います。

望むと望まざると関わらず、これから日本企業は、これまでのようなコンフォータブルな居場所では無くなっていくでしょう。
その変化に対応することも、その変化に呑まれないことも、どちらも重要です。

家族で経営して、伝統を継承し、何百年と続いている企業は、
上場をしていないので海外企業に買われることもありません。
きっとこれからも心と道を重んじて、日本企業として永続していくでしょう。

自分が所属している組織が変化したときに、
変化に適応しながらも、変化しない心と道を持ち続けることができる人は、
これから起こる変化に対して強いと思います。

さて、本号の内容です。

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<第154号> カテゴリ その1

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ビジネスは単品が一番儲かります。
商品の数が増えれば増えるほど管理コストが高まります。

仕入れの交渉力は市場での支配力と関係します。
単品での売り上げが大きくても、
市場シェアが低ければ、仕入れの交渉力も弱いです。

ミクロな視点では、一つの商品で高いシェアを持っている方が儲かります。
マクロな視点では、そういう企業が存在しない方が、
市場は活性化し、富は適切に配分されます。

儲かる市場には競合が参入してくるので、儲かる環境は長続きしません。
そのため、ミクロでの最適化からマクロでの最適化に進むことは避けられません。
市場がうまくまわっているのはそのおかげであり、
資本主義社会では政府の介入は極力抑えられてきました。
自分の力で、ミクロの世界で、できるだけ富を築くことにみんなで必死になっています。

これらは当たり前のことですが、自分のことになると意外と目を向けられません。

アップルが市場で強いのは、アイフォーンの市場シェアが高いからということは知っていても、
ビジネス書を読んで、素晴らしい理論をたくさん学んでも、
自社の売り上げの中で、本当に強い商品は何かということを、
マクロとミクロの視点で分析することは、難しい。

仕入れ、売り上げ、在庫、マーケティング、プロモーション、
さらには採用、昇進、社会貢献など、
一つの商品を取り巻くビジネスモデルがどんどん複雑化しているために、
自社の商品と本気で向き合うことがますます難しくなっています。

ビジネス・インテリジェンスやETLといった
その答えを提供してくれるソフトウェアの存在感が高まっています。
でも商品はビジネスの本質なので、こういった便利なツールが答えを提供してくれたとしても、
それの答えの意味がわかっていないと、逆にツールに操られることになります。

もちろん経営者は、ツールに操られたりはしませんが、
経営者自身は商品を分析するために費やす膨大な時間をもっていないので、
社員からの報告をもとに分析することになりますが、
社員がツールに操られていると、経営者が正しい判断を下すことができません。

極端な場合、社員はツールをつかって形だけの報告を作り、
経営者はそれを机の横に置いて、自分の視点で商品を分析する。
こんな無駄がいろんな組織で発生しています。

なぜこんな無駄が発生してしまうのか?
それはビジネスがそもそも単品から生まれて、
そこから継ぎ足し継ぎ足しで成長していく中で、
カテゴリが正しく管理させていないことに起因します。

カテゴリを正しく管理するようになると、
ツールに操られるのではなく、ツールを使いこなすことができるようになります。

そして、日本企業の特徴として、各組織でバラバラにカテゴリを管理しているため、
カテゴリにメスを入れることができないでいます。
これが、グローバル市場での競争力を低下させる一つの要因となっています。

本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。

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2022-07-17 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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