<第143号> インバウンド・マーケティング その5
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第143号>
インバウンド・マーケティング その5
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
日本に1億2000万人の人がいて、
全員から1円ずつもらうと1億2000万円になる。
これがビジネスの基本だと思います。
1億2000万人が客数
1円が客単価
売上は客数X客単価で決まります。
もし商圏が100万人都市で、
その10%の人が購入してくれて、
その価格が100円ならば、
売上が1,000万円になります。
商品の性質上、店舗で販売する必要があれば、
1億2000万人を対象とするならば、
日本全国どこにいても購入できるだけの店舗数が必要です。
理論的には、国内1000店舗でも足りないでしょう。
1000店舗以上の店舗展開は現実的ではなく、
選択が必要です。
選択のためには、経営判断が必要となります。
店舗1店舗あたりの売上と収益を考え、
固定費と変動費を考え、
出店して採算が取れるかどうかを考えます。
経営判断の中には、自分で出店するのではなく、
他の店舗に自社の商品を置いてもらう方が、
規模を拡大できるというものがあります。
レストランの場合でも、
フランチャイズやセントラルキッチンなどの工夫で、
規模の拡大に取り組む場合があります。
こういった経営判断が積み重ねられて、
小売や卸といった流通構造ができ、
製造と販売が分離されて、
製造もアッセンブリと下請けからのピラミッド構造になり、
量産化により製造原価を下げることができ、
研究、開発、生産技術、製造、販売といった役割分担が生まれ、
競争力を身につけて、日本だけでなく世界に向けて、
規模を拡大していくようになります。
いかに安く作るか
いかに安く仕入れるか
いかに高く売るか
いかにたくさん売るか
経済が右肩上がりで人々が豊かさを求めていた20世紀の経済の公式は
こんな感じで、マーケットという考え方ができ、
一人でも多くの人に、商品を届けるために、
ファイナンスやプローモーションやブランディングといった取り組みが
活性化されました。
21世紀の経済の公式は大きく異なります。
人々は豊かさよりも自分らしさや幸せを求めるようになり、
近くの店舗よりもネットで商品を購入するようになり、
消費活動よりも地球環境保護に関心を持つようになり、
働くことの基盤となっていた体を動かしたり考えたりすることの大半を
機械が担うようになり、
グローバルに規模を拡大することは求めず、地域に密着して
社会の貢献することだけを求めるようになっています。
気が付かないうちに、変化は少しずつ起こっていて、
振り返ってみると社会は大きく変わっている。
これが歴史だと思いますが、私たちは常に、
その歴史の転換点に立ち続けているということができます。
さて本号の内容です。
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<第143号> インバウンド・マーケティング その5
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グーグルは創業時から「世界中の情報を整理する」というミッションを掲げています。
そのミッションに向けて、検索エンジンも常に進化しています。
クローラーが膨大なインターネットの情報の中から、
検索者の求める情報を見つけ出す、という考え方は
もう一昔前に考え方になっています。
インターネット上に情報が公開されている時点で、
自然言語処理によってナレッジグラフに組み込まれていると考えるべきです。
情報はエンティティとして分類さて、相互に関連つけられています。
それによって、検索者が欲しい情報を入力すれば、
今やグーグルが答えを教えてくれるのが当たり前になっています。
グーグルの目指すところは、「正しい答えを提供すること」だけではなく、
「検索者の求める答えを提供すること」と思われます。
例えば、将来グーグルに、
「○○さんへの誕生日プレゼントとして、予算3000円くらいで最適なものは?」
と聞いたら、
それが何で、どこで購入できるといったことを、
○○さんの好みや検索者の立地等を考慮した上で、
教えてくれるようになるかも知れません。
実際に、そのための情報は今やインターネット上に溢れているので、
個人情報が保護されているために、技術的にはできるが
やっていないだけと言えるでしょう。
逆の見方はすれば、正しい情報を掲載していないWEBは、
検索エンジンから取り上げてもらえなくなると思います。
価値を提供しているWEBは、検索エンジンに取り上げられる確率は
高まっていくことになります。
新しい情報は「新しい」という価値を提供しています。
更新頻度が高ければ、価値は高まっていくというのはこれまでと同様でしょう。
しかし、その情報が真実でなかったり、倫理的に望ましくない内容と判断されてしまうと、
どれだけ更新しても検索エンジンが取り上げてくれなくなるでしょう。
これもこれまでと同様であると言えます。
多くの人から信頼されている情報であるという「価値」
ビジュアル的に検索者にわかりやすいという「価値」
そういった価値が求められるようになっていて、
その価値を判断する指標として、検索後にそのサイトを訪問した人が、
どれだけの時間滞在しているか、どういったアクションにつながっているか、
再度訪問しているかどうか、といったアルゴリズムが使われることになります。
検索する内容も、検索結果に求める内容も、
それぞれの国、それぞれの地域によって異なります。
価値というデータだけでなく、
嗜好というデータも検索結果を大きく左右することになります。
ローカリゼーションの重要性はますます高まり、
そしてローカリゼーションの分類も
ますます細分化されていくことになると思われます。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。
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