<第112号> 成長市場
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第112号>
成長市場
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
国内でも海外でも、訪れる土地の歴史を知っていると、
楽しみは広がります。
行き当たりばったりで訪れた土地で、
新しい出会い、新しい学びを得ることも大きな喜びですが、
一度行ってみたいと長い間憧れていた場所を
訪問するのも大きな喜びです。
大好きな音楽の生演奏を聴く
尊敬する歴史上の人物の故郷を訪れる
古城で物語の続きを思い描く
ずっと見たかった画家の絵を見る
これも旅の喜びの一つです。
共感が人と人を結びつけます。
目的を持った旅先で、
偶然であった人との縁は、
その先も長続きすることが多いです。
ビジネスもこれに似ていると思います。
偶然出会った客も重要ですが、
多くの場合、何かしらのターゲットに対して、
何かしらのストーリーを発信し、
そこで共感を持ってくれた人が顧客になり、
そして縁が続きます。
こちら側にたくさんのリソース、たくさんのサービスが
あれば、共感を持ってくれる人の数(客数)、
共感の深さ(客単価)も
広がります。
強烈な個性が、一対一で強いつながりになることもあります。
これが、ビジネスの楽しさと言えます。
ビジネスそのものを旅と考えた場合、
毎日毎日、旅先でどんな出会いがあるんだろう、
とワクワクします。
出会いは夢の始まりです。
さて、本号の内容です。
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<第112号> 成長市場
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参入する市場の規模と成長率を知ることは
高度成長期の市場開拓のセオリーでした。
市場規模は様々な資料で公開されています。
資料を見なくても、ざっくりとした規模だけならば
ある程度は自分で計算できます。
例えば卵。
一人1日1個食べるとすると、1年365個です。
人口1億人とすると、1年365億個です。
1パック10個入り200円として、1個20円。
ざっくりと7300億円。
この市場規模でも、何かしらの目安になります。
実際には、卵を1日2個以上食べる人も多いですし、
1日1個食べない人も多いです。
ホテルやレストランでは利用客以上に卵を使いますし、
レトルト含めた加工用食品でも利用されているので、
この市場規模は正確ではありません。
しかも、人口は毎年変わり、所得水準も毎年変わり、気候の影響も受け、トレンドも毎年変わります。
店頭価格も変動します。
たまごやトイレットペーパーなど、購買頻度の高い消費財は大きくは変動しませんが、
自動車、家、家電製品など耐久消費財は大きく変動します。
そのため、これから新規市場に参入しようとする場合、
ざっくりとした市場規模ではなく、正確に近い市場規模、成長率、
そしてその市場でどのような競合が存在しているか、
自社はその市場でどれくらいのシェアを目指すか、
そのシェアを獲得するためにどういった投資が必要か、
そのシェアを獲得したことにより市場にどういった影響を与えることができるか?
といったことが不可欠です。
いや、不可欠でした。
というのが正しい表現と言えます。
市場を物品やサービスが取引される場所と定義した場合、
市場は急速にデジタル空間に変わっていて、
既存の市場がどんどんデジタルに置き換わっています。
そのため、市場には突然の変化が訪れます。
これまでのマーケットリーダーが、
イノベーションであっという間に
新しいマーケットリーダーに置き換わるといったことが、
少しずつ起きてきています。
多くの企業が、市場を調べることよりも、
デジタルで市場にどんな新しい価値を提供できるかということに
時間と労力を使うようになっています。
そのこと自体は素晴らしいことと思いますが、
同時に「成長」の絵を描くことが難しくなっています。
市場の規模がわかり、その中でシェアという形で位置づけることができれば、
成長という絵が描けたのですが、市場自体が変化している今、
どこに向かってどうやって走り続ければ、どういうゴールに辿り着くのか見えません。
そもそも成長という考え方が継続するのか?
サステナビリティの定義も、持続的成長という訳を見なくなってきました。
多くの場合、持続可能性という表現で訳されるようになってきました。
市場開拓の考え方は、参入して競争できるかという考え方よりも、
どの市場であっても、一貫した価値を提供できるかどうか、
という考え方が重要になっているように思います。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いします。
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