<第63号> E-ラーニング2

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第63号>
E-ラーニング2
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。

近年、シリコンバレーに代表される新興企業は
Destructionとも言われるほど既存概念を塗り替える仕組みを提供して
グローバル市場で急速にプレゼンスを高めています。

しかし、言語も文化も異なり、
かつ日本国内で長年実績を積み重ねてきた
ローカル競合企業が存在する日本市場は、
海外の新興企業が
既存概念を塗り替えるほど画期的な仕組みを提供しても、
なかなか破壊できない市場と言えます。

P&G、ネスレといった消費財企業も、
バーバリーやダーバンといったアパレルブランドも
GEやコーニングといったBtoB企業も、
アマゾンやグレンジャーといったネット企業も、
日本市場を攻略するために、時間をかけて、
日本に土着して取り組んできました。

国民の大半が英語を普通に話すようにならない限り、
グローバル企業にとって、日本市場は攻略が難しい市場であり続けると思います。

一方でグローバル化が進んでいる今、日本企業内部でも、
Creative Destructionとも言われる、自らの考え方を破壊して、
新しいアイデアを生み出すためのイノベーションが求められています。

日本市場が縮小してグローバル市場に活路を見出す必要のある企業にとって、
日本のこれまでの考え方を捨て、グローバルの考え方を取り入れていかなければ
ならない状況にもあります。

そのような考え方からすると、グローバル企業が日本市場を攻略することは、
日本企業にとっても必要なことかも知れません。

EC、フィンテック、HRテック、ヘルステック、リーガルテックなどでは、
今後その考え方が進み、日本にとって大事な企業でも、
淘汰されざるを得ない企業が出てくるかも知れません。

でも、成長のために、淘汰されなければならないというのはおかしな話です。
ゼロイチな考え方は資本主義の競争社会の概念です。
物事は常に、中間にあります。

建築でも料理でも服装でも、和洋折衷という表現が使われることがありますが、
ビジネスモデルにおいても、1億3千万人の日本語市場と70億人のグローバル市場を睨んだ、
和洋折衷が必要かも知れません。

和洋折衷が通用するのは日本国内だけ。
でも、欧米企業が和洋折衷を実現することは難しいです。

今の日本には、洋服、洋風建築、ファミリーレストランが定着しています。
でも、日本人は、絹や麻の素材を気持ちいいと感じ、
縁側と畳の部屋に落ち着き、大事なイベントでは料亭を選びます。

グローバル市場で成長するために、グローバルな考え方に合わせることだけが
答えではありません。
和洋折衷に、日本企業がグローバルで強みを発揮するためのヒントが隠されているように思います。

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<第63号> E-ラーンニング2

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E-ラーニングは
Learning Management System(LMS)と
コンテンツを分けて考えます。

LMSはコンテンツを配信するためのプラットフォームであり、
自社でLMSを構築する場合と、
オープンソースのパッケージを使用する場合があります。

オープンソースとしては、80言語に対応しているMoodleが有名ですが、
他にもたくさんのオープンソースプラットフォームがあり、
日本で開発され、提供されているオープンソースもあります。

オープンソースのパッケージを使うのではなく、
PHPやJAVA等でプログラミングをして
独自開発のプラットフォームを提供している企業もあります。

日本でもLMSを提供している企業は多く、100社近くあると思いますが、
最新の傾向としてオープンソースを用いて提供している例が多く、
歴史が長いLMSベンダーは自社で独自LMSを構築している例が多いように感じます。

いずれにしても、各ベンダーによってLMSの特徴があり、
価格帯も様々なため、どのLMSが適しているか判断するためには、
一定のICTの知識があった方がよいことは間違いないです。

コンテンツについては
英語学習用のコンテンツだったり、企業のコンプライアンス研修だったり、
技術研修だったり、学習側のニーズに応じて無数に存在します。

E-ラーニングのコンテンツについては、
1)LMSとコンテンツをセットで配信するためにE-ラーニングベンダーが製作する場合、
2)英語、労務、ICT技術など専門家が外部に提供するためのコンテンツとして製作する場合、
3)企業が自社内で使用するために独自で製作する場合
の大きく分けて3つのケースがあると言えます。

いずれにしてもE-ラーニングのコンテンツは、YoutubeやVimeoで動画を配信すると違い、
学習を目的としているために、履修履歴やテスト結果をシステムで管理する必要があります。

LMSベンダーはそういったことができる仕組みを提供していますし、
コンテンツ製作者はLMSの仕組みを前提で、動画、PDF、テレビ通信、テスト等を設計します。

例えば、グローバル企業のシステム子会社が、親グループ企業向けに
専用のLMSを構築するならば、LMSとコンテンツと一体で考えればよいですが、
E-ラーニングのマーケットとして考えると、
LMSのプロバイダーとコンテンツの製作者がそれぞれ差別化されたサービスを提供する方が、
ユーザーにとっては内容としてもコストとしてもメリットがあります。

そこで、LMSにはSCORM(Sharable Content Object Reference Model)という
標準規格が定められており、コンテンツプロバイダーが製作したコンテンツは、
この標準規格に従っている限りは、様々なLMSで配信が可能な仕組みになっています。

このSCORMはグローバルな規格なので、
製作したE-ラーニングのコンテンツは、日本だけでなく、海外のLMSベンダーを
通じて配信することが可能となるわけです。

このようにLMSはすでに様々な環境が整っています。
グローバル展開にうまく活用することは不可欠と言えます。

本号の内容は以上です。
来週も何卒よろしくお願い申し上げます。

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2020-08-23 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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