<第53号> コネクティッド2
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第53号>
コネクティッド2
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の牧野好和です。
データはあらゆるものを見えるようにします。
見せたくないものも、これまで隠すことができたものも、
分かってしまうことがあります。
日本のモノづくりは品質に厳しい。
不良品はゼロということを徹底的に目指します。
おそらく、世界中でも日本くらいだと思います。
以前、海外製の使い捨てコンタクトレンズを購入したところ、
一箱6個入っているのですが、そのうちのほとんどが、
破れていたということがありました。
それで購入したところに持って行って交換を依頼したところ、
店舗の方はすごく慣れていて、
「ライン生産なので、必ず一定比率の不良品が入ってるのですいません」
と丁寧に説明をしてくれて、おまけに新しいものを2個つけてくれました。
なんだ、クジにあたったようなものなんだと思って、
すごく安心して、得をしたような気持ちになりました。
これがもし、店舗の方に、いやいや不良品があるはずはない、
不良率ゼロ%だ、と言われていたら、
その製品を二度と買おうとは思わないでしょう。
対応の仕方が、顧客を維持できるか、信頼を獲得できるかを大きく左右しますが、
その前提として「不良品があるもの」という理解が徹底できているかどうか、
が重要です。
もしメーカーの製造工程において常に1%の不良品が発生するとします。
もちろん、どのメーカーも、その1%の不良品を出荷することがないように、
検査を徹底するでしょう。
ある企業は、検査を徹底しているので、「納品先に不良品はない」といったとします。
ある企業は、必ず1%の不良品があり、
検査を徹底して納品製品に不良品が混入しないよう徹底しているが、
万が一のことがあるので末端顧客への対応を○○のようにしてほしいと、
提案したとします。
おそらく従来の日本企業は、「納品先に不良品はない」という答えを求めていたでしょう。
でも、ライン生産で不良品がないということは、
もしあったとしても非常に稀だと思います。
末端顧客の信頼を失わないようにするためにも、正しい情報を共有して、
一緒に対応を考えるということが、重要であり、
それができるサプライチェーンと、できないサプライチェーンとで、
大きな差がつくことになります。
さて、本号の内容です。
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<第53号>
コネクティッド2
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かつての売買は、売り手の責任は、売るまででした。
買った後は買い手の責任。
この考え方に最初に大きな変化が起こったのは、製造物責任です。
電子レンジに猫を入れたら猫が死んでしまったということで、
表示責任を果たさなかった電子レンジメーカーが訴えられたというのは
有名な話です。
製造物責任は、製品を販売した後でも、メーカーに責任が帰属します。
この考え方は、安全保障輸出貿易でもあてはまります。
大量破壊兵器の開発に利用される可能性がある場合は、
買い手を選ぶことに責任があり、もし正しい手続きを取らなかった場合は、
取り返しのつかないほどの制裁を受けることになります。
そして、その次の大きなムーブメントがリサイクル。
売ってその後、ゴミをどのように捨てるかは、ユーザーまかせ、
という考え方は社会に受け入れられなくなりました。
この時から、メーカー側の責任の背景は法律だけでなく、
倫理的な側面が大きくなりました。
循環型社会の今、この責任の意味合いはもっと大きくなっています。
法律や論理というよりも、コネクティッド、すなわち
売り手も書いても一体として捉えられるようになりつつあります。
売って終わりのビジネスは、売ったら終わり。
作って、売って、しか、考えていないビジネスはそれ以上の広がりを得られなくなっています。
最初からエコシステムを前提において、仲間をエコシステムに巻き込んで、
全員でインフラを作って行こうというモデルが、
ビジネスの世界でも大きな成功を示すようになっています。
これこそが、コネクテッドの目指す姿。
モビリティは、AからBにいくことと、BからAに戻ることの
両方を備えています。
つまり、AからBにいくことを目的とする人と、
BからAに戻ることを目的する人が異なっていたとしても、
エコシステムの仲間であれば、一つのモビリティが両方のニーズを満たすことができます。
AからBにいって、BからAに戻るためにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーがカーボンオフセットで実現されない場合は、
エコシステム内のどこかで帳尻を合わせないと、
エコシステムとして存続できないことになるでしょう。
コネクテッドをキーワードに、社会は大きく変わってきていることを感じます。
本号の内容は以上です。
来週もよろしくお願いいたします。
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