sewage
物事には表と裏があります。今、表、と入力しようとしたらパソコンは面と表示しようとします。なるほどな、と思いました。
羊たちの沈黙の話のレクター博士には実在のモデルとなる人がいるという話を昔誰かから教えてもらいました。社会的に尊敬される立場の人で、善い行いをたくさんしている方で、実は裏の顔を持っていた。
それって、誰にでもあることだと思います。100%善人っていうことはあり得ないと思います。毎日罪の意識と戦うのが、生きるってことだと思います。罪の意識を克服することは決してできないと思います。
どんな立派なビルにも、地下があります。地上はきれいでも、地下はきれいではないと思います。むしろ、地上をきれいに保つためには、地下はきたいないと思います。重要なのは、毎日地上で働いている方と、毎日地下で働いている方がいるということ。地上で働いている方は、地下で働いている方のことをご存知でしょうか?見ようとしているでしょうか?地下で働いている方は、地上で働いている方のために働いています。
ヨーロッパでのコレラの大流行は、汚水が原因でした。家庭の排水を、集落から遠くに持っていくことで、コレラの大流行は治りました。その後、汚水は処理されて、害のない水になって川や海に流されるようになりました。まさに技術っていうのは、こういうもののためにあるんだと思います。
毎日、何も考えずに、水をじゃぶじゃぶ流す方もいれば、毎日汚水を処理して、地球環境の破壊からも、病原菌の流行からも守ってくれている方もいます。おそらくどちらも善人。汚水処理は、あらゆる物事のごく一部でしかないと思います。すべての物事には、かならず、表側で働いている人と、裏側で働いている人がいて、裏側で働く人がいないと、表側で働いている人は、働くことができなくなります。
そう考えると、便所掃除は一生続けないといけないな、と思います。