<第12号>Distributorとの契約のポイント その8品質保証

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グローバル市場開拓 メルマガ
<第12号>
Distributorとの契約のポイント その8品質保証
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の古白です。

一つのビジネスをやり遂げるためには、
知識と経験、仲間と人脈、そして信念と情熱が必要です。

情報を入手することが難しかった一昔前は、
この中でも、「信念と情熱」が特に重要でした。

例えば、1990年代〜2000年代にかけて、
中国ビジネスに携わった方は、
「乾杯(カンペイ)」を経験されていると思います。

グローバル取引のための法制度が十分に整っておらず、
また政府の権限が大きい共産主義の中国では、
法律に則った手続きを取れば簡単に答えにたどり着くということは少なく、
キーマンにたどり着いて、キーマンと人間関係を作ることが
ビジネスをスタートさせるために不可欠でした。

キーマンと人間関係を作る上で、カンペイはとても重要でした。
カンペイに一生懸命付き合って、
酔っ払って、潰れると「根性がある」と認めてもらえることも
しばしば。

そういった人間関係を作る上では、日本での知名度も、
資本力も、知識も関係ありません。
「自分が成し遂げたいこと」をいかに相手に伝えるか?

そのためには、認めてもらえるまで、情熱をわかってもらえるまで、
「カンペイ」を続けるしかありません。
お酒が飲める、飲めないは関係ありませんでした。

大先輩の話を聞くと、欧米との取引でも、かつては同様だったそうです。

かつては、「シェイク・ハンド」のために、
必死になって取引相手を研究して、プレゼンを考え、
しつこく訪問して、信頼を築いてきたそうです。
「シェイク・ハンド」という言葉は、お互いの利害は置いておいて、
まずは信頼し合おうという意味合いを感じます。

ところが最近は、「カンペイ」や「シェイク・ハンド」のような
ウェットな関係は少なくなってきました。

その代わりに、最近は、日本でも、「ディール」という言葉が
よく使われるようになりました。
「ディール」という言葉は、なんとなく利害の一致という意味合いを
感じます。

時代の流れとして、ある程度ドライな付き合い方が求められているように感じます。
欧米の企業にも、中国沿岸部の大都市の企業にも、
今では、訪問アポイントをとることすら簡単ではありません。

しかし、「カンペイ」や「シェイク・ハンド」よりも「ディール」が
優先になったとしても、ビジネスには「信念と情熱」が必要である
ことに変わりはありません。

付き合い方がドライになった今だからこそ、
相手に「信念と情熱」を正しく伝えるためにも、
「約束を守る」といった、当たり前のことが、
ますます重要になっていると感じます。

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<第12号>
Distributorとの契約のポイント その8品質保証
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第11号では紛争解決についてご説明させていただきました。

紛争の原因となるクレームには、主に、
品質に関するクレームと、デリバリに関するクレームがあります。

デリバリに関するクレームは、
約定していた数量に対して納入された数量が不足していたとか、
または納期が遅れたといったことがあります。

もちろんこういったデリバリに関わるトラブルについても
事前にDistributorとの間で対処方法を合意しておくことは大変重要です。
例えば、通常は船便での取引において、数量が不足していたため、
不足分をエアで出荷して補うことになった場合、
その場合の費用負担をどうするかといったことまで合意しているケースは稀です。

輸出側のミスのため、エアで出荷する分の費用は持たざるを得ないにしても、
通常は輸入側が負担する通関費用まで負担しなければならないのか、
もし通関費用まで負担することになった場合、
輸入側が立て替えた費用を製品価格から割引くのか、など、
いざトラブルになった際に決めなければならないことはたくさんあります。

こういったデリバリに関する事項については、
あらゆるトラブルを想定しておき、事前に合意しておくことで、
万が一そういったトラブルが起こった時に迅速に対処することができます。

一方、品質保証については、いくつかおさえておくべき、
重要な事項があります。

品質保証について、日本の契約書の場合は、
一般に瑕疵担保責任という条項があります。

日本の法律上では、民法上の瑕疵担保責任は1年、
商法上の瑕疵担保責任は6ヶ月となっているため、
特別な合意がない場合にはビジネス上の取引での品質保証責任期間は
6ヶ月ということになります。
そして、商法の規定では、買主は検査して瑕疵を発見次第、
売主に通知しなければ売主の責任を問うことはできないということになっています。

しかし、国際取引でこの日本の民法・商法の規定がそのまま適用されることにはなりません。
・品質保証期間は何ヶ月(または何年)か?
・品質の瑕疵があった場合はどう対処するか?
(例えば返却して代替品を納品する場合に、返却に伴う費用負担はどうするか?)
・もし損害があった場合はその賠償の範囲は(間接損害や逸失利益を含めるか?)
といったことを、契約書で取り決めをしておかなければ、
万が一品質トラブルが起こった時に、解決できない恐れがあります。

特に、代理店経由での取引の場合は、代理店と末端顧客との間では、
テリトリー国内の法律が適用されることになります。
もし代理店が品質の瑕疵に気がつかないまま、末端顧客にデリバリした場合、
末端顧客に対して代理店が責任を負わなければならないことになります。

代理店と末端顧客との間の品質保証条件をきちんと定めてもらうためにも、
代理店との間の品質保証についての合意は大変重要です。

間質損害や逸失利益は、損害賠償に「含まない」といった合意を行う場合は、
以下のようにすべての文字を大文字で記載するといった慣習もあります。
品質保証条項については、特に、正しい知識を持つ弁護士の先生に
しっかりアドバイスをいただいておくことが大切です。

IN NO EVENT SHALL XXX BE LIABLE FOR ANY SPECIAL,
INDIRECT, INCIDENTAL, OR CONSEQUENTIAL DAMAGES
IN ANY WAY ARISING OUT OF, IN CONNECTION WITH,
OR RELATING TO THIS AGREEMENT, AND/OR THE SALE
OR USE OF PRODUCT SOLD HEREUNDER, EVEN IF XXX
HAS BEEN ADVISED OF THE POSSIBILITY OF SUCH DAMAGES.

以上、今号の内容は以上です。
引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。

2019-08-04 | Posted in Mail Magazine Back NumberNo Comments » 

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