<第2号>輸出か進出か?
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グローバル市場開拓 メルマガ
<第2号>
輸出か進出か?
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こんにちは
グローバル市場開拓メルマガ 発行責任者の古白です。
「あれをしたい」「これもしたい」という希望は誰しもたくさんあると思います。
しかし、それをすべて実現している人は少ないと思います。
何かをやりきるためには、「お金」も「時間」も、必要ですが
どちらも限られた資源で、無限にあるわけではありません。
昔ある人に、こう言われました。
「お金がないからできないと言っている人は、お金があってもやらない」
「時間がないからできないと言っている人は、時間があってもやらない」
それからは、お金も時間もなくても、やりたいことがあったら、まず、
第一歩を踏み出してみるようにしました。
その後も、やりたいことが全部できているわけではありません。
きっと、やっていることの数としては以前と変わっていないと思います。
でも、やっていることに対する信念が大きく変わりました。
たくさんある「やりたいこと」をまずやってみて、
その結果続けているいくつかのことに対する思い入れは大きいです。
「お金」も「時間」は限られていますが、
「信念」は無限大です。
自分自身の確固たる「信念」を持つために、いくらお金がなくても、いくら時間がなくても、
まず一歩を踏み出してみることが重要だということを学びました。
さて、第2号の内容です。
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<第2号>
輸出か進出か?
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海外で製品を販売しようという場合、
1)まずは現販売代理店経由で販売する
2)その後、必要に応じて、販売代理店を支援するための支店を設立
3)現地の売上が軌道にのったら、直接ビジネスができるように現地法人を設立
というのが理想的なパターンだと思います。
しかし、現地販売代理店経由での販売を確立することは決して簡単ではなく、
まず支店を設立して、支店が現地で情報収集しながら、
現地でのパートナーを探すか、または最初から自社の販売法人を立ち上げるか
といったことを判断していくケースも少なくありません。
このように、グローバル市場開拓の手法は、各社によって様々であると言えます。
一方で、たまに、「輸出」と「進出」の目的が
ちぐはぐになってしまっているケースがあります。
よくお伺いするのは、
「自社の○○という製品は、日本での市場は縮小傾向だが、アジアの市場はこれから伸びる。
中国はいろいろと法律面が難しいと聞くから、中国の次に市場が大きいインドネシアに進出したい。」
といったようなお話です。
海外進出を支援するコンサルティング会社もあるので、
そういったコンサルティング会社のサポートを得て、
会社の将来の成長への投資として、現地法人を設立したいという主旨と思います。
考え方としては間違っていないと思いますが、
この内容だと、
「インドネシアに製品を輸出すること」
「インドネシアに現地法人を設立すること」
のどちらが本当の目的かわかりません。
会社の将来の成長への投資は素晴らしいと思いますが、
海外現地法人設立には、当然リスクを伴います。
自社100%では進出できず、現地合弁でないと認められない国もありますし、
設立時に一定数以上の現地雇用社員がいないと認められないという国もあります。
つまり、現地法人設立の場合は、設立のために投資した金額だけでなく、
撤退の時にも大きな投資が必要となります。
また、インドネシアでビジネスをすることには、
中国とはまた違った難しさがありますし、
そのことは中国やインドネシアに限らず、
各国それぞれで難しさがあります。
徹底的に準備してもなお、現地でビジネスをしていると、
毎回、壁に直面することの連続です。
したがって、「設立してから考えよう、そのためにまず、会社を設立する。」
という考え方は危険と思います。
まず、自社が何をしたいのか?
例:日本の市場は縮小傾向なので、海外に活路を見いだしたい。
どのような姿を目指しているのか?
例:○○年後には、自社製品を○○ドル/年以上輸出したい。
その目的のためには、現地拠点設立が不可欠か?
例:競合の状況を考えると、現地拠点がないと顧客は自社製品を選ばない。
現地拠点を設立するためにはどのような準備が必要か?
例:設立に伴うリスクとコスト。撤退に伴うリスクとコスト。
といったことをしっかりと整理する必要があります。
輸出をするにしても、進出するにしても、検討すべきことは膨大にあります。
検討すべきことが多いと、どうしても結論を急いでしまいます。
そのため、最初から成功事例を見て、その成功事例をベンチマークして、
早い段階で各論から検討してしまう企業が多いですが、
まずは、自社が本当にしたいことをしっかり考えて、
事業プランを練ることが重要です。
私の場合、もし、海外市場に活路を見出すならば、
海外現地拠点設立を検討する前に、
まずは、現地販売代理店経由での輸出の方法を模索してみることを、
オススメしています。