Common Sense
今更ながら、D.カネーギー著の『道は開ける』と『人を動かす』を読みました。さすが、名著と呼ばれているだけあって、すばらしい内容がたくさん詰まっていて、飽きることなく一気に読みました。
しかし、これらの本に書いてある一つ一つのことは、実はいわゆる「常識」だと思います。様々な事例をあげて、わかりやすく書いてありますが、その本質は、特別なことというよりもむしろ当たり前のこと。当たり前のことの大切さを気づかせてくれるから名著なのだと思います。
何をもって成功と言うかは分かりませんが、成功のために必要なのは、能力よりも常識だなあと改めて感じました。
では、常識はどうやって身につけるか?ほとんどのことは、小学校で教わったような気がします。友達を大事にする。感謝をする。相手の気持ちになって考える。挨拶をする。
逆に、こういったことは社会に出てから、教えてもらう機会は非常に少ないなあと思います。もちろん、尊敬する大先輩の背中を見て、一生懸命学んだ中に、こういった常識は多数含まれていますし、常識に通じる教えをいただいたこともありますが、尊敬する大先輩から「感謝しなさい」とか「挨拶しなさい」と言われたシーンを思い浮かべてみると、取引先が対象だったり、何かしら事業との利害関係が関わっていたような気がします。
そもそも、大先輩とのご縁も、事業という利害関係を通じて得ていることが多く、そう考えると、社会人になってからは常識力は仕事を遂行するための能力の後ろ側に隠れてしまっていることが多いのではないかと思います。
仕事を一生懸命頑張る間に、自分の体をいたわることを忘れたり、仕事で成果を出すために、相手の立場を考えることを忘れてしまったりすることがあります。気をつけていても、そういったことがあります。
社会に出てから、常識を見失ってしまうことが多いからこそ、常識はますます重要とも言えます。通勤電車で疲れている中、お年寄りを労わることができるか?高層ビルの一階で、毎朝挨拶をしてくれている警備員の方に、笑顔で大きな声で挨拶を返すことができているか?メンバーと仕事を遂行する中で、メンバーが求めること、メンバーが言われては困ることをきちんと把握できているか?こういったことの積み重ねが、社会に出てから常識力を失わないでいるために必要だと思います。
デジタル技術で効率化して、価格が下がり、給料も下がり、競争に勝つためにさらに効率化が追求されて、毎日がますます忙しくなっています。
メールでのコミュニケーションが当たり前になり、五感でコミュニケーションをする機会が減りました。人の温もりも感じにくくなっています。
だからこそ、小学生の気持ちにもどって、新鮮な気持ちで、毎日感謝して、毎日を楽しく生きることが大事だなと思いました。
2019年の、とっても大きな、とっても大切な目標です。