ルーチン -routine- 

事業が収益を生むためにはビジネスモデル化することが必要です。

ビジネスモデル化とは、稼ぐ仕組み化。

例えば、仕入れて、加工して売るという流れの中で、

売れる商品、買ってくれる客、加工する技術が定まればそれはビジネスモデル化です。

 

ビジネスモデルとして機能するためには、くるくると回ることが必要です。

1回だけ収益を得て、それで終わりでは、事業が成り立ちません。

同じサイクルで、繰り返すことが必要。

そのサイクルが単純であればあるほど、汎用性は高くなります。

例えば、私が学生時代にお世話になっていた朝日新聞の新聞配達など。

大変な仕事ですが、頑張れば、学生の私でもできました。

 

専門性が高くなるほど、くるくる回ることが難しくなります。

くるくる回るためには、知力が必要になる。

弁護士とか、医者とか、サービスの受領者(サービスといってはいけませんが)のニーズが複雑で、難解なので、超スペシャリストでないと、くるくる回すことができません。

 

世界は、単純な作業と複雑な作業、それぞれを人の力でくるくる回している。

人の命もくるくる回り、愛もくるくる回り、食物連鎖もくるくる回り、地球の自助力もくるくるまわり、地球そのものもくるくる回っています。科学の世界では宇宙は拡大を続ているとのことですが、私はきっと、宇宙そのものもくるくる回っているといると思います。

 

大事なのは、コマのようにくるくる同じところで回っているとそのうちパタンと倒れてしまうから、くるくる回りながら動き続けているということ。

 

動く間も、くるくる回らなければなりません。くるくる回るためには、大部分を単純な作業が担い、一部を複雑な作業が担う。そして向かう方向も重要です。地球という1枚の机の上でコマが回っていて、大きな机ですが、そのうち机の角にコマが向かって落っこちてしまいます。

 

太陽の周りを地球がくるくる回るのと同じように、地球の上でくるくる回りながら、円を描きながら回り続けなければなりません。だから、歴史が繰り返すのは必要必然。昔大きな過ちをしても、人間は記憶が薄れれば、また同じ過ちを犯します。

 

大きな収益を手にするのは、汎用性を手にした人です。人間の活動の8割は単純作業です。マーケットは8割の方が大きい。複雑な2割のマーケットよりも、単純な8割のマーケットの方が大きな展開ができます。だから気がつければ、レストランはチェーン店だらけです。

 

今日はいい魚入ったよ、よりも、今日はビッグマックが安いよ、の方が、広告効果が大きい。ルーチンでくるくる回すことができれば、人の代替もきくし、グローバルにも展開できるし、原価も下がるし、売り上げも伸びる。

 

グローバリゼーションのベクトルはルーチン化へのベクトルでした。広告効果で、パンと卵とおいしいコーヒーが出る地元の喫茶店よりも、スタバに行って、ちょっとリッチな気分を味わいたいなと思う。そのうち、私はスタバが好きとなる。

 

歴史はくるくる回ります。戦争を知らない世界、ビジネスの勝ち負けが人の優劣を決める競争世界で生まれ、育った世代が、地球を構成しています。

 

くるくるくるくる、高速で、ルーチン化した状態で、しかも地球を加速度的に破壊しながら、回るコマはこれからどこへ向かっていくのでしょう。今我々は大きな机のヘリにいます。恐ろしく大きな大志をもったアジアのリーダーが数名います。欧米のリーダーが何を考えているかわかりません。このコマを落とすか、再び真ん中に戻すか。歴史は繰り返して、大きな円を描いて回ります。

 

軌道を変えるには、とても大きなエネルギーが必要です。そのエネルギーを出せるのは、ルーチンという大きな川に巻き込まれていない人だと思います。

 

 

 

2016-12-17 | Posted in BlogNo Comments » 

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