真実 -truth-
マリリン・モンローを愛したジョー・ディマジオ。
結婚した期間はわずか9ヶ月。
アメリカの英雄にとって、女優マリリン・モンローとの結婚生活は、
嫉妬と苦悩の毎日だったと思います。
世界的な大女優にとっても、アメリカのスーパースター、
ジョー・ディマジオとの結婚生活は
ありのままの自分でいることができない日々だったと思います。
ジョー・ディマジオと離婚したマリリン・モンローは、
脚本家アーサ・ミラーと結婚します。
その後、不倫、離婚、さらにその後精神的に病んで睡眠薬を常用するようになります。
そしてあの有名な「ハッピー・バースデー・Mrプレジデント」唄った後、
しばらくして、大量の睡眠薬を摂取して謎の死を遂げ、
スターのまま、美しいまま、36年の短い人生を終えます。
ジョー・ディマジオは身元のなかったマリリン・モンローの喪主として、葬儀を取り仕切り、
最後まで棺から離れず、人目をはばからず号泣したそうです。
そして、84歳で亡くなるまで、独身を貫き、マリリン・モンローの墓参りを欠かさなかったそうです。
マリリン・モンローの死後、マリリン・モンローからジョー・ディマジオ宛の
書きかけのラブレターが見つかったそうです。
マリリン・モンローは、もう一度、ジョー・ディマジオと結婚したかったのではないか、
という説もあります。
セックスシンボル、そして世界的な演技派女優マリリン・モンロー。
前人未到の大記録をうちたてた大リーグの伝説の打者ジョー・ディマジオ。
どちらも、スーパースター。
だからこそ、どちらも、スターであることよりも、別のものを求めていたはずです。
ジョー・ディマジオが求めていたのは、きっと、マリリン・モンローだけ。
マリリン・モンローが求めていたのは、きっと、ジョー・ディマジオだけ。
どちらも、お互いを求めていたけど、ずっとすれ違い。
こんな感じだったんじゃないかな、と思います。
私は、これこそ真実の愛だなと思います。
愛は所有の対象にはなりえません。
だから、愛を手に入れるという結果はありえない。
求める限りは、離れていきます。
それが愛。
それが真実。
ジョー・ディマジオは、84歳まで独身を貫きましたが、
一人の男として、幸せな人生を送ったのではないでしょうか?
なぜなら、マリリン・モンローに対する自分の愛を一度も偽らなかったから。
これは、同じ男として、絶対だと言い切れます。
マリリン・モンローは、自分の愛をジョー・ディマジオにうまく伝えられずに
苦しんだのではないでしょうか?
ジョー・ディマジオにとっくに愛が伝わっているのに、自分の愛が大きすぎるから、
マリリン・モンローはもっと伝えたくて、最後まで満足できない。
でも、マリリン・モンローは、結局幸せだったんじゃないかな、と思います。
ただこれは想像です。私にはわかりません。
でもきっと女性にはわかると思います。
男は常に、シンプルで、女は常に、複雑です。
だから、いつもすれ違い。
もしかしたら、女性からすると逆かも知れません。
でも、いずれにしてもいつもすれ違い。
愛と死は、人間がどれだけ賢く、どれだけ豊かになったとしても、
決して思い通りにはなりません。
真実は、つねに曖昧。
求めて得られるものは、得た瞬間、失うことになります。
得ているものは、いつも、得ていることを気がつかないもの。
失って初めて気がつくもの。
手に入れようといくら求めても、結局は一緒です。
だから、幸せな人生を送るためには、
自分に対して正直に生き続ける以外の方法はないと思います。
自分に対して正直に生きつづければ、人を傷つけることなんか、
ないんじゃないかな。
自分に対して正直に生きつづければ、自分だけがよければ OKなんて、
思わないんじゃないかな。
自分に対して正直に生きつづければ、思いやりの心を
自然と行動に移せるんじゃないかな。
と思います。