忘れる -forget-
あらゆるものが、ITに変わっています。
人工知能がチェスや将棋だけでなく囲碁でも人類の頂点に立ちました。
しかし、私は、人工知能が人類の知能を超える事は絶対にないと思います。
なぜならば、人間の脳はまだほとんど解明されていないから。
逆に言えば、原理が解明されているものに関しては、ICT技術に置き換えることができると思います。
コンピューターは人間が作ったもの。
人間が作ったものである以上は、人間ができることしかコンピュータにはできないと思います。
そして、人工知能は、人間が求めるもの、人間がなりたいものに、なろうとするでしょう。
そのように考えると、コンピュータも、欲や愛といった性質を持つようになると思います。
脳の需要な機能は、考えること、覚えること、学習すること。
また、感じること。
それと同時に忘れること。思い出すこと。
一番難しいのは、忘れることと思い出すことだと思います。
人間はなぜ忘れるか、なぜ思い出すか、が解明されると、
コンピュータも忘れることができるようになるかもしれません。
人間は忘れることができるから、集中できる。
忘れることができるから、立ち直れる。
忘れることができるから、一人で複数の言語をいくつも自在に扱える。
強みは弱みであり、弱みは強みであり、人間にはかならず表があり、
そして、
万物は流転する。
コンピュータは人間が作ったものだから、いつか人間の代わりになるでしょう。
しかしコンピュータにあるのは、機能のみ。
機能は流転しません。常に強化されるのみ。
忘れなければ、弱くならなければ、コンピュータには人間の代わりは務まりません。
いろんな有識者が、人工知能の脅威を訴えています。
なぜ脅威か?
それはコンピュータは、忘れることができないからだと思います。
水に流すとか、なし。
淡々と機能強化されるのみだから、人間とちがって、間違った方向に向かった時に軌道修正がきかないことが脅威なのだと思います。
だから、人間は、自らの欠点を大事にすべきだと思います。