取り替えがきくもの
取り替えが効かないもの:命、信頼、友情、思い出、家族、恋人、手紙、手作りの品、昨日の晩御飯。
取り替えが効くもの:お金、薄っぺらな人付き合い、大量生産品、賃貸住宅。
人は、いつからなのか、なぜか、取り替えが効くものを求めるようになってきていると思います。
取り替えが効くお金で、取り替えが効くモノを買う。
そこに何が残るでしょうか?
際限ない欲望と地球環境の破壊だと思います。
昔の人は、自然に感謝して、必要な食べ物だけを食べて、
地域の人たちと助け合って生活していました。
取り替えの効かないものだけを、大事に、大事に使って生活していました。
酸化防止剤入りのお酒も飲まなければ、防腐剤入りのお弁当も食べません。
その土地にあるものを感謝しながら食べていました。
中国では、東北地方では餃子が、内陸部では麻婆豆腐が食べられています。
地域にあった食事が大事に食されています。
しかし北京や上海など都市部では、今やどこへ行ってもケンタッキーやサブウェイ。
取り替えの効くチェーン店の量産品が、取り替えの効かないものを席巻していきます。
大量生産するためには、家畜も鶏も、大量に育て、大量に殺す。
そこに命の価値はどれくらいあるのでしょうか?
私の父は鶏肉が食べられませんでした。
貧しい幼少時代を過ごして、何でも食べるのに、鶏は食べない。
子供時代、大事に飼っていた鶏を私の祖父がさばくのを見て以来とのこと。
チェーン店で出てくるフライドチキンも、元は命あるもの。
取り替えの効かないものが、取り替えの効くものに変わってしまっています。
取り替えの効かないものを大事にする心。
心だけは、取り替えての効くものにしてはいけないと思います。
2015-12-26 | Posted in Blog | No Comments »